【浦和】4カ月ぶり敵地での勝ち点3!小森飛絢2発「こぼれてくるのは何か持っているからかな」
<明治安田J1:横浜FC1-2浦和>◇第25節◇9日◇ニッパツ
アウェー戦で苦しむ「内弁慶の浦和」に約4カ月ぶりの敵地での勝ち点3をもたらした。6月にベルギーのシントトロイデンから加入したFW小森飛絢(ひいろ、25)が先制弾含む2ゴール。横浜FCから今季アウエー戦2勝目を挙げた。こぼれ球を逃さない独自の嗅覚も光り、これで公式戦5試合4ゴールと絶好調を示した。
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1点リードの後半8分、右CKから攻め込むも、一度はエリア外へ蹴り出された。それでもMF金子が左足を振り抜く、相手GKが前へボールをはじいたのを小森は見逃さなかった。
「常に狙っているのと、欠かさず狙っているのと、あとは、こぼれてくるのは何か持っているからかな」
迷わず、浦和サポーターが背後に待つゴールへ、右足で押し込んだ。スタンドからの「小森コール」には「うれしかったです。シンプルに」と拳を振り上げ、両手で投げキッスで感謝した。
先制した前半8分も金子のシュートを相手GKがはじいたボールに反応し、ゴール前混戦から押し込んだ。こぼれ球への反応について、「常に予測していますし、『こぼれて来い』って思ってますよ」と取材エリアで両手でジェスチャーを交えながら笑顔で語る。
浦和はここまでホーム戦は9勝2分け2敗と勝負強さが光る一方で、アウェー戦は1勝6分け4敗と苦戦を強いられていた。6日に誕生日を迎えたJ2山形との天皇杯4回戦でも決勝弾を放った25歳は、アウェー戦連発を含め、ここまで公式戦5試合4得点。昨季J2千葉で23得点の得点王は抜群の決定力を見せている。
スコルジャ監督も「また彼が決定力の高さを見せくれた」と賛辞を惜しまない。だが、上位争いをするためには組織的な攻撃も不可欠となる。小森自身もそれを分かっている。
「サヴィオ選手がいいところでボールを受ける回数が多かったので、そこから自分も欲しかったけど、なかなかそういうシーンが作れなかった。もっとうまくやってできればいいかな」。浦和に新しい矢が加わった。【泉光太郎】