中日対広島 8回表広島2死、野間を左飛に打ち取りガッツポーズをする高橋宏(撮影・森本幸一)

<中日2-0広島>◇9日◇バンテリンドーム

バースデー星! 中日の高橋宏斗投手(23)が広島戦(バンテリンドーム)で8回4安打無失点と快投し、今季5勝目で23度目の誕生日を自ら祝った。2試合連続完封とはいかなかったが、プロ最多132球の熱投で2週続けてカープ打線を料理した。チームは借金を9に減らし、広島と入れ替わって1日で4位に再浮上した。

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高橋宏は8回続投を志願した。6回まで2安打無失点。2点リードの7回、1死満塁のピンチを招いてギアを上げた。矢野はスプリットでバットを折って一ゴロ、代打小園もスプリットで二ゴロに仕留め、ほえた。「7回を抑えた時に、ちょっといい感じに投げられた。この感覚を忘れる前に(次の)1回行きたい」と井上監督に直訴。8回2死、野間にはこの日最速155キロを連発し、5球すべて直球勝負で左飛を奪った。気付けばプロ最多の132球を投げていた。

プロ5年目で初めて誕生日のマウンドに上がった。2回の第1打席では右翼席からトランペットでバースデーソングが演奏された。プレートを外して待ってくれた広島森下にペコリ。「森下さんの気遣いだったり、皆さんの声がうれしかった。意外といい誕生日かな」と笑った。同学年で仲良しのルーキー金丸は先発2日後で休み。「お祝いに来てくれるかなと思ったけど…」とおどけてみせた。

今季は初の開幕投手から勝てない日々が続いたが、ここにきて3連勝。井上監督が「よく投げてくれた。全幅で信頼しているわけじゃないけど、安心パーセンテージがちょっと増えたかな。80%くらい」と話すように、エースの信頼感も戻ってきた。自身通算30勝30敗となり「また1からのスタート。どれだけ勝つかよりも、負けないピッチャーを目指して頑張りたい」。今季自身は5勝8敗、チームは借金9。クライマックス・シリーズ進出へ、負けない投球を追求する。【石橋隆雄】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【中日】23歳高橋宏斗「負けない投手に」初誕生日登板で志願8回続投、132球でコイ料理し5勝目