野球教室での記念撮影(撮影塚本光)

阪神は9日、2軍本拠地のSGLで野球教室を開催した。

昨年の「第1回アジア甲子園」で活躍した、「インドネシアオールスター」の学生たち13人が参加。投球、守備、打撃の練習で、ベースボールアンバサダー(BA)の秋山拓巳氏(34)、アカデミーコーチの陽川尚将氏(34)、江越大賀氏(32)が指導した。

同大会は元巨人育成の柴田章吾氏(36)が代表を務める、「一般社団法人NB.ACADEMY」が運営。柴田氏は14年に現役を引退した。その後、「野球の素晴らしさをもっと広められないかな」と、海外で1人でホームステイするなど活動。その中で「100年経っても変わらないだろう」と「甲子園」と名のつく大会で興味を持ってもらおうと考えた。

対象は中学2年から高校3年の年代。「甲子園もプロ野球もなくて夢がないので、早い段階でみんな勉強に行ってしまう」と明かした。

「第2回アジア甲子園」の開催は決定済み。近日中に詳細が発表される。日本の甲子園に近い形式の大会にすることが目標。「プロに入れるとか、夢を持ってもらうための入り口にしたい。センバツとかで1校出られたら。それが本当の夢。まずはアジアNO・1の大会にしたい」と話した。

来日した学生たちは前日8日、夏の甲子園の試合を観戦。甲子園歴史館などの見学も行った。

「ドラゴン桜」などで知られる漫画家の三田紀房氏(67)は同法人の理事。「本物を見てもらえるのは大事。活躍するといいことがあると、モチベーションにつながる。国に帰ったときに友達に話して、少しずつ野球をやる子が増える。で、この大会のスケールが大きくなる」。活躍した選手を日本に連れてきた意図を明かした。

留学中で3月まで柳川高(福岡)でプレーしていたゲルハルド・ナザニエル・ウンさん(18)は「素晴らしいこと。今までは目指せる場所がなくて、新しい景色がみんな見えてきたら」と感謝。野球の通訳を目指している。

阪神電鉄と、商標登録されている「甲子園」を使用するためのやりとり等を行い、阪神と接点ができた。球団は今年1月に「野球振興室」を新設。秋山BAは「本人たちもなかなか試合ができない現状で、もっと試合がしたいという話をしていた。楽しくやってくれた。自分たちの国で今日みたいにやってもらえれば、興味を持ってくれる子供たちも増えると思う」と願った。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】SGLでインドネシアの学生らへの野球教室 秋山拓巳BA「もっと野球がしたいと…」