【甲子園データ】花巻東・萬谷堅心が智弁和歌山相手に1失点以下で完投勝利、2年生以下でも左腕でも初
<全国高校野球選手権:花巻東4ー1智弁和歌山>◇8日◇甲子園
花巻東(岩手)が今春センバツ準Vで優勝候補の智弁和歌山を4-1で下し、2大会ぶりに1回戦を突破した。先発左腕の萬谷(まんや)堅心投手(2年)が9回1失点で完投勝利。大リーグで活躍する卒業生のエンゼルス菊池雄星、ドジャース大谷翔平らが背負ってきた出世番号「17」を託された期待の星が、大仕事を果たした。
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花巻東・萬谷が智弁和歌山相手に1失点完投勝利。甲子園の智弁和歌山戦で1失点以下の完投勝利投手は春夏通算11人目。2年生以下や左投手では萬谷が初めてとなった。
智弁和歌山といえば高嶋仁前監督が強打のチームを作り上げてきた伝統がある。00年夏に不滅のチーム100安打を記録。大阪桐蔭とともに平成時代最多の甲子園63勝を挙げた学校だけに、このカードで好投するのは難しい。過去に1失点以下で乗り切ったのは93年川上憲伸(徳島商)、19年奥川恭伸(星稜)ら力のある3年生ばかりだった。今回の智弁和歌山はセンバツで準優勝。センバツ準Vチームに夏の初戦で完投勝ちした下級生は、52年に3-1で鳴門を下した空谷泰(松山商2年)以来、73年ぶり2人目だ。【織田健途】