米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平は野球ファンだけでなく、他競技のアスリートにも大きな影響を与えている。 米プロバスケットボール協会(NBA)のネッツでプレーする渡辺雄太は大谷と同い年の28歳。2019年にエンゼルスタジアムで対面するなど交流がある。昨年ア・リーグ最優秀選手(MVP)に輝いた大谷が今年も最終候補3人に残ったことに「あり得ないこと。考えられない」と驚きを隠せなかった。 「彼はメジャーのスター。自分が思うのは、『日本人だから』というのは言い訳でしかないということ。いつも刺激をもらっているし、彼のように活躍したい」と同じ米国を舞台に奮闘している。「彼があれだけ活躍することで、日本のスポーツがもっともっと盛り上がっていくと思う。僕はバスケットでしっかり盛り上げていけたら」と意気込む。 今年のエンゼルスタジアムにはアスリートが続々と訪れた。北京冬季五輪で銀メダルを獲得したフィギュアスケート男子の鍵山優真(オリエンタルバイオ)は6月に「すごく尊敬」と話し、東京五輪のサーフィン男子で銀の五十嵐カノア(木下グループ)は7月に「大谷選手はヒーロー」と語った。 9月に観戦し、「僕も頑張りたい」と話したプロボクシング・ライトフライ級の寺地拳四朗(BMB)は今月、世界ボクシング評議会(WBC)と世界ボクシング協会(WBA)の王座を統一した。2年連続のMVPは逃した大谷だが、その存在は間違いなく世界で戦うアスリートの刺激になっている。 (ロサンゼルス時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕エンゼルスの大谷翔平(右)を訪問したNBAグリズリーズの渡辺雄太=2019年6月7日、アナハイム 〔写真説明〕エンゼルスの本拠地球場を訪れたフィギュアスケート男子の鍵山優真=6月11日、アナハイム