両チームの先発がスコアボードに「0」を並べ続けて緊迫する展開が続いていた。 DeNAの牧は八回2死一、二塁の好機で、どっしり構えた。「前の2人がつくってくれたチャンス。何とか点を取ろうという気持ちだけ」。集中して打席に入ることができた。 2球で追い込まれたが、3球目をきっちり仕留めた。なかなか打ち崩せなかった伊藤将の直球を捉え、左翼フェンス直撃の二塁打。「反応でうまく打てた。いいところに飛んでくれた」。相手失策も絡んで2者を迎え入れた。 8回120球を投げ、三塁を踏ませない熱投を見せていた浜口にも、意地の打撃で5勝目をプレゼント。「浜さんがゼロで抑えてくれたので、点を取ってあげようと」。終盤の勝負どころで4番の仕事を果たした。 チームは貯金を今季最多の2とし、阪神と入れ替わって2位に浮上した。三浦監督は「みんなで粘り勝った試合。まだまだ、また一個ずつ積み上げていく」と力強く言った。後半に入って「横浜反撃」という今季のスローガンが似合うようになってきた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕8回、先制の適時二塁打を放つDeNAの牧=10日、横浜