3連敗で迎え、前半を終えて0―1。柏の重苦しい空気を振り払ったのは21歳の新鋭、森だった。 後半19分から出場して6分後、DFラインの背後に抜けて細谷からのパスを受けると、ゴール右隅へ冷静に蹴り込んでプロ初得点となる同点弾。同42分には敵陣で味方が奪った球を足元に収め、ゴール左前から豪快に右足を振り抜いた。 「最高の一言。FWは結果が全てという気持ちが出たシュートだった」。これまでに出場したリーグ戦1試合、ルヴァン杯4試合ではゴールに縁がなかった。喜びを爆発させた。 クラブの下部組織出身で、現在は筑波大4年生。「もっと上のレベルに行くには早い方がいいと思った」と、今季から在学中でのプロ入りを決断した。ネルシーニョ監督は「スピードがあって空中戦も強い。点を取る嗅覚を持っている」と素質を高く評価する。 「目に見える結果は残せたけど、まだまだこれから」と森。「海渡」という名の通り、夢は大きく海外挑戦。レギュラー定着がその第一歩となる。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、同点ゴールを決め喜ぶ柏の森(右)。左は広島の佐々木=3日、Eスタ 〔写真説明〕後半、勝ち越しゴールを決める柏の森(右)=3日、Eスタ