高安は気迫を前面に出して1敗を守った。互いに張り手も交えた激しい攻防に「我慢できた。気持ちで取った」。うまく距離を詰め、左四つに組み止めれば盤石。上手投げで大関を土俵下まで転がした。 並走していた若隆景が敗れた一番を控えの土俵下で見て、「自分の相撲を取ろう」と心して臨んだ。大一番で力を出し切れないこともあった以前とは、見違えるような相撲ぶりだった。 再び単独トップに立ち、14日目にも初優勝が決まる可能性がある。「ここから、また気を引き締めないといけない。精いっぱいやりたい」と力強く言った。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕高安(左)は貴景勝を上手投げで破り1敗を守る=25日、エディオンアリーナ大阪