東日本大震災から11年を迎えた11日、プロ野球選手らも、被災地に思いをはせた。 仙台市に本拠地を置く楽天は、遠征先の静岡草薙球場でDeNAとのオープン戦前に黙とうをささげた。当時を知る田中将大投手は、オフに被災地の支援活動を積極的に行ってきた。「野球選手としては東北を背負って戦っているし、皆さんに何かを感じ取っていただけるプレー、チームとしての戦いを変わりなく表現していきたい」と決意を新たに話した。 岩手県出身の銀次内野手は、朝に東北地方へ向けて手を合わせた。「しっかり野球をして全国、世界にこういうチームがあるんだ、ということは伝えていかなきゃならない」と、強い思いを語った。 ロッテの佐々木朗希投手は岩手県陸前高田市出身で、小学3年だった11年前に父と祖父母を津波で亡くした。震災を知らない子どもたちが増える中で、自身が果たすべき役割を理解している。「僕が話すことで、思い出してもらうことに意味がある。今当たり前のことや身近にいる大切な人たちのことを当たり前だと思わずに向き合ってもらえれば」と呼び掛けた。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕試合前に黙とうする楽天の田中将(右から4人目)ら=11日、静岡草薙球場