北京パラリンピックのアルペンスキーで、きょうだい4人が視覚障害のクラスに挑んでいる。オーストリアのアイクナー一家。先陣を切った末っ子のヨハネス(16)は、家族の声援を受けながら最初の種目の滑降男子で金メダルを獲得した。 アイクナーきょうだいは4女1男。北京パラ代表の三女ベロニカ(19)、男女の双子のヨハネスとバルバラ(16)には、母親と同じく目の障害がある。それでも、両親の影響で幼い頃からアルペンスキーを始めた3人はめきめきと力を付け、世界の強豪と競うパラリンピアンへと成長した。 障害のない長女と次女は、選手の前を滑ってコースを教えるガイドとしてきょうだいをサポートしてきた。北京パラでは次女エリザベスが、ベロニカのガイドを務める。 ヨハネスは男子の全5種目に出場する予定。スーパー複合は銀、スーパー大回転も銅で表彰台に上がり、「メダルを取れてとてもうれしい。信じられない気持ちだ。家族の応援も聞こえるし、楽しんでいるよ」。 ベロニカとバルバラの姉妹は技術系の大回転と回転に出場する。「きょうだいでパラリンピックの経験を共有できることはとてもうれしい」とヨハネスは言う。家族の絆も力に、アイクナーきょうだいは奮闘する。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕アルペンスキー滑降男子視覚障害で金メダルを獲得し、ガイドとともに喜ぶオーストリアのヨハネス・アイクナー(右)=5日、延慶 〔写真説明〕アルペンスキーのスーパー複合男子視覚障害、オーストリアのヨハネス・アイクナー(左)の滑り=7日、延慶