17日に行われたノルディックスキー複合団体で日本が3位に入り、連覇を達成した1994年リレハンメル五輪以来28年ぶりのメダルを獲得した。渡部暁斗、渡部善斗(ともに北野建設)、永井秀昭(岐阜日野自動車)、山本涼太(長野日野自動車)で臨み、前半飛躍4位から逆転。絶妙な走順が表彰台争いを可能にした。 後れを取った日本は、4人の走力でも分が悪かったもののトップと12秒差、3位とは1秒の僅差で展開次第でチャンスはあった。 1走の渡部善と2走の永井が、けん制し合ってペースの上がらなかった強豪に付いていけた。3走の渡部暁はノルウェーにこそ離されたが、2番手でアンカーへ。山本は個人ノーマルヒル金のガイガー(ドイツ)、フリッツ(オーストリア)との集団でうまく力をためた。ガイガーには先を行かれたが、何度も仕掛けようとして体力を使ったフリッツを終盤に引き離した。 エース渡部暁の3走起用について、河野孝典コーチは「できるだけ最後までメダル争いをしたかった。善斗、永井が遅れても暁斗なら戻れる」と説明した。山本が競り合える力量のフリッツとアンカーで走ったことで3位に食い込めた。 前日の飛躍練習で成績が良かった谷地宙(早大)ではなく、走力重視で永井を起用したことも的中。オーストリアのランパルターに離されない粘りも生きた。 今季ワールドカップ(W杯)の距離に限ったランキングは、渡部暁が8位、山本が21位、渡部善が27位、永井が30位。オーストリアは11位までに3人がいる。走力だけでは計れない複合の面白さを見せ、日本がメダルを手にした。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕ノルディック複合団体で銅メダルを獲得し、日の丸を掲げる日本チーム=17日、張家口 〔写真説明〕記者会見でポーズを取るノルディック複合団体の(左から)山本、渡部暁、渡部善、永井=18日、張家口