沖縄、宮崎両県などで行われているプロ野球春季キャンプは5日、多くの球団が第2クールを迎える。各球団は新型コロナウイルス対策を講じながら調整しているものの、変異株「オミクロン株」の流行が影を落としている。 中日は第1クール最終日の3日夜、立浪監督がPCR検査で陽性判定を受けたと発表した。球団は1クールに1度のペースで検査を実施しており、監督も3日に受検。12球団の1軍監督では初めて感染が判明した。球団によると、無症状だが最低10日間の隔離が必要となる。 西武は赤田2軍外野守備走塁コーチの感染が分かり、高知市でのB班キャンプは3日の練習は取りやめ、4日は2組に分かれて練習した。日本野球機構によると、昨春のキャンプ中の現地検査でチーム関係者の陽性者はいなかった。今年は複数球団でキャンプ中に感染者が出ている。 キャンプ前に影響を受け、出遅れたケースも多い。ヤクルトでは近親者に陽性者が出た高津監督が、念のため2度検査を受けてから沖縄入り。3日になってチームに合流し、「例年と違うキャンプインをしてしまったので、何となく違和感がある」と戸惑う。主砲の村上も1月末に陽性判定を受けたため、2軍の宮崎県西都市で始動する。 ソフトバンクでは柳田や松田が自主トレーニング中に感染し、ともに福岡県筑後市のファーム施設で練習中。他にも楽天の鈴木大や日本ハムの上沢、西武の平良ら各チームの主力がキャンプ直前に陽性となった。チームづくりの初期段階から影響が出ている。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕春季キャンプで打撃練習を見守る中日の立浪監督=3日、沖縄県北谷町 〔写真説明〕ブルペンで奥川(手前)の投球を見るヤクルトの高津監督=3日、沖縄県浦添市