【ズボラさんでもOK】ほったらかし投資で賢く資産形成:おすすめの投資信託・ETFを紹介

将来のために資産形成を早く始めたほうがいいとは感じている人は増えています。一方で「お金に余裕がない」「投資って難しそう」「私には無理」という方も少なくありません。

そんなあなたにこそ知ってほしいのが「ほったらかし投資で賢く資産形成」です。今回は、忙しい人やズボラさんでも実践できる、手間いらずの資産運用方法をご紹介します。

ズボラでもできる「ほったらかし投資」の魅力

投資を始める力量や時間がない…そんな方にぴったりなのが「ほったらかし投資」。ほったらかし投資とは、初期設定さえしてしまえば、あとは自動的に積立運用するので、基本的に何もしなくてもOKなスタイルを続ける投資のことです。

とはいえ、ほったらかし投資は、将来の受取る利息が決っている預貯金や受取る保険が確定されている生命保険と違って元本保証ではないので、100%資産が増えるとは言えません。投資に手を出す前に、リターンとリスクの関係性について理解はしておきましょう。

リターンとは?
資産運用を行うことで得られる「収益」のことです。

リスクとは?
一般的には危険のイメージですが、資産運用では「リターンの変動の大きさ」を意味します。

下の図は、投資信託Aと投資信託Bの価格の変動をイメージしたものですが、Aに比べると、Bの方が価格の変動のブレ幅が大きいことがわかります。投資の世界では、価格の変動が大きい投資信託Bは「リスクが高い」と考えますから、価格のブレ幅が小さいAがほったらかし投資に向いています。

ほったらかし投資では、投資信託のリスクとリターンのバランスを見て、自分の将来設計や目的に適した投資信託を選びが大切です。投資をするなら、高いリターンを追い求めたくなりますが、リスクとリターンは表意一体の関係にあるのでで、許容できる範囲で考える必要があります。

プロが行っている資産形成の成功者の多くは、リスク分散を図り緩やかな価格が形成される地味な運用です。

<投資の知識をもうひと堀>
参考までに、ファンドに投資して良かった/悪かったのかを判断する指標にシャープレシオ(投資効率の数値化)で示すものがあります。
シャープレシオとは、リスクとリターンをトータルで考えた時の魅力を数値化したもので、投資信託選びの目安としてシャープレシオが+1を超えるものはファンドのパフォーマンス(運用成果)がよいとされています。

<シャープレシオで測る目安>

  • シャープレシオが0.5未満であれば、リスクに対してリターンが低いと考えられます。

  • シャープレシオが1.0以上であれば、リスクに対して十分なリターンが得られていると考えられます。

  • シャープレシオが2.0以上であれば、非常に優秀な運用であると考えられます。

<注意点>

  • シャープレシオは、過去のデータに基づいて計算されるため、将来の運用成果を保証するものではありません。

  • シャープレシオは、あくまで投資判断の参考として活用し、他の指標と合わせて総合的に判断することが重要です。

ほったらかし投資の主なメリット

  • 手間がかからない:運用やメンテナンスは投資のプロがしてくれるので不要です。

  • 高いリターンを期待:預貯金よりも高いリターンが期待できる。

  • 大きく負けにくい:株式や債券、リートなど特性の異なる複数の資産を組み合わせる資産分散や銘柄分散よってリスクが減らせる。

  • 非課税枠が使える: 新NISAの枠を使うことで利益が非課税になる

  • 長期運用に強い:時間を味方にした分散投資や配当を再投資することで「複利」の効果を活かせる

  • 最悪のリスク回避:投資資産を分散によって損失を少なく抑える

ほったらかし投資は、運用はプロの投資家に助けてもらいながら長期的な視点でコツコツ増やすことのできる最適な手法です。

投資信託・ETFの特徴と選び方のポイント

「ほったらかし投資」を実践する上で活用するのは「投資信託」や「ETF(上場投資信託)」です。「投資信託」や「ETF(上場投資信託)」なら、多様な資産に分散投資と専門家による運用を武器に長期投資に耐えられます。しかし、それぞれに独自の特徴があるため、自身の投資目標やリスク許容度に合った選び方が求められます。

大きな違いとして、投資信託はプロが運用する投資信託を銀行・証券会社・ネット証券から基準価格で売買するに対して、ETF(上場投資信託)とは、証券取引所に上場している投資信託をリアルタイムで証券会社で買う違いがあります。

投資信託とETFのざっくり比較

項目

投資信託

ETF

取引方法

基準価額で購入(前日の終日価格を元に1日1回計算される)※約定できた価格は翌日に決まる

株式のように市場の取引時間で売買
※リアルタイムで取引

手数料

商品により異なる(販売会社が設定)

比較的安い(販売手数料が不要のため)

購入場所

ファンドが指定「銀行・証券会社・ネット証券」

主に証券会社

上場

していない(非上場)

上場している

本数

5776本

318本

積立

容易にできる

事実上は不可能

選ぶときの3つのチェックポイント

  1. 信託報酬(手数料)が低いこと

  2. 運用実績が安定していること 『月次レポートで基準価格の変動を確認』

  3. 運用会社の信頼性があること

ほったらかし投資では、手間をかけたくない人を前提にしているので、インデックス型の投資信託をメインに、慣れてきたタイミングでETFを資産に組み入れてほしいと考えています。ネット証券なら「信託報酬0.1%未満」の低コストインデックスファンドも多く、新NISA対象なら購入時の手数料がかからないノーロードファンドが用意されています。

投資信託の主な特徴:

  • 分散投資: 一つの投資信託で、多様な資産に分散投資が可能です。

  • 専門家による運用: 専門家が市場分析や銘柄選定を行い、運用を代行します。

  • 少額からの投資: 販売先によるが100円といった少額から始められます。

  • 積立投資: 毎月一定額を積み立てることで、リスクを抑えながら資産形成が可能です。

ETFの主な特徴:

  • リアルタイム取引: 株式と同様に、市場が開いている時間中はリアルタイムで売買できます。

  • 低い運用コスト: ETFは販売店を介さず市場で売買できるので、インデックス型、アクティブ型ともに運用コストが低めです。

  • 透明性: 組み込まれている資産や価格が公開されており、透明性が高いです。

  • 多様な種類: 国内外の株式、債券、不動産、金など、多様な資産に投資するETFがあります。

  • 投資額:一口単位からの購入(1,000円~2万円程度) 米国ものは1万円~2万円は必要です。

ETFは、投資信託と同じように株、債券、リート、コモディティ(金・原油など)の複数の銘柄を組み合わせて組成されていますが、ETF1本で丸ごとカバーできるとはいかないので、組み合わせや割合の調整(リバランス)をご自身で選択する手間が生じます。オリジナルティのある資産運用をお考えであれば、ETFはおすすめです。

一方で、バランス型の投資信託は、複数の資産をあらかじめ組み合わせたパッケージの商品が多く、プロに全てお任せしたい、という方には投資信託がおすすめです。

投資信託の積立投資と自動再投資の活用方法

「毎月の投資なんて忘れちゃう…」という人にこそ、投資信託の積立投資は最強の味方です。

積立投資のメリット

  • 毎月決まった額を自動口座引き落としの他、クレジットカードでも自動投資できる

  • 購入時の価格を気にしない。価格の変動に関係なく毎月買っているので購入価格が平均化している「ドルコスト平均法」購入する時間が分散されるのでリスクヘッジができる

  • 購入する時間が分散されるのでリスクヘッジができる

  • 投資信託において「分配金の自動再投資」を選択すると、得た利益も自動で再投資してくれるので、資産形成のスピードがアップします。(福利効果がある)

  • 購入時に設定さえすれば、あとは完全に“ほったらかし”でOKです。

ほったらかし投資のデメリットと注意点

便利な「ほったらかし投資」ですが、もちろん注意点もあります。

主なデメリットと対策

  • 相場の大きな下落に気づかない
    → 年に1~2回は資産状況をチェックする習慣を

  • 元本割れのリスク
    →株、債券、コモディティの組み合わせでも、市場が減速すると元本割れを起こす場合があります。

  • 損失が出ても我慢できず売ってしまう
    →ほったらかし投資は“長期戦”です。下落時こそ慌てずコツコツ積立を継続することが肝心。

  • 短期間で大きな利益は期待できない
    →長期的な視点で資産を増加することを目的としており、投資期間が短い又は投資残高が少ない状況では利益は小さい

  • 投資先が自分の投資スタイルに合っていない
    → プロが運用していますが、自分の「リスク許容度」を知って、定期的な市場のチェックやリバランス(資産配分の調整)

「全部自動でやってくれるから安心」と油断せず、最低限の投資知識は身につけておくのがおすすめです。

ほったらかし投資の注意点

  • リスク許容度を把握する:

    • 自身の年齢、収入、資産状況、投資経験などを考慮し、どれくらいのリスクを取れるのかを把握することが重要です。

  • 長期的な視点で考える:

    • ほったらかし投資は短期間での売買を前提としていません。長期的な資産形成を目的として取り組みましょう。

  • 分散投資を心がける:

    • 一つの投資対象に集中せず、複数の資産に分散して投資することで、リスクを軽減できます。

  • 定期的なメンテナンス:

    • 定期的に投資状況を確認し、必要に応じてリバランスや投資戦略の見直しを行いましょう。

  • 余剰資金で投資する:

    • 生活に必要な資金まで投資してしまうと、価格変動により精神的な負担が大きくなってしまいます。

    • あくまでも余剰資金で行うようにしましょう。

ほったらかし投資は、適切な知識と心構えがあれば、長期的な資産形成の有効な手段となります。しかし、デメリットや注意点を理解せずに始めると、思わぬ損失を被る可能性もあります。投資を始める前に、しっかりと情報収集を行い、自分に合った投資方法を選択することが大切です。

まとめ:ズボラでも続く「ほったらかし投資」で未来を変えよう

忙しい毎日でも、手間をかけずに未来資産を育てられる「ほったらかし投資」は、まさに現代人にぴったりの資産運用法です。

最初の一歩を踏み出すだけで、未来の安心につながります。まずは月1,000円からでもOK。ぜひ、自分に合った投資信託やETFを探してみてください。

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 【ズボラさんでもOK】ほったらかし投資で賢く資産形成:おすすめの投資信託・ETFを紹介