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親の物忘れ、高齢による物忘れなのか認知症の始まりなのか判断が難しいものです。
専門医等の医療に頼ることが望ましいですが、いざとなるとどこに専門医がいるのか、何かを受診すればよいのか、悩む場合もあると思います。
認知症で受診する際に思いつくのは、精神科や脳神経内科・外科、物忘れ外来ではないでしょうか。
しかし、精神科受診は高齢の親にとって受け入れがたく、自分がおかしいと言うのかと怒り出し、受診を拒否することもあります。
また、知らない病院に本人も不安に思っている認知症の受診に行くことは、高齢の親にとってハードルが高いです。
そのような場合には、認知症の早期発見・早期診断体制の為に、かかりつけ医で、認知症に関して相談できる「オレンジドクター」を認定しています。
≪画像元:栃木県 栃木もの忘れ・認知症相談医(とちぎオレンジドクター)について≫
オレンジドクターは、物忘れや認知症に関して相談できる医師で、いつも受診しているかかりつけ医やかかったことのある近所の医師が認定を受けている場合があります。
オレンジドクターに認定されている医師は、県のホームページなどに掲載されています。
待合室などに、オレンジドクターのプレートが掲示されている場合もありますので、かかりつけ医や受診したことのある近所の医師がオレンジドクターになっていないか、調べてみましょう。
近所の病院やかかりつけ医で認知症について相談できるのであれば、高齢の親も安心して受診できます。
かかりつけ医でしたら、認知症の相談ということを本人に秘密にして受診したいと、お願いしやすいです。
オレンジドクターから専門医療機関や地域包括支援センター等に連携でき、かかりつけ医がオレンジドクターの場合には、専門医への紹介や治療や検査などの本人が受け入れがたい内容を上手く説明してもらえます。
≪画像元;政府広報オンライン 後期高齢者医療制度 医療費の窓口負担割合はどれくらい?≫
オレンジドクターや専門医に受診した際の検査や薬の費用は、医療保険が適応されます。
その為、後期高齢者の方の自己負担額は、かかった費用のうちの1割から3割です。
自己負担割合は、後期高齢者医療被保険者証に記載してあります。
病院受診の結果、認知症と診断されてしまうと、もう何もかも終わったと考えたり、今後はどうしたら良いのかと不安になることもあるでしょう。
しかし、認知症と診断されても、いきなり何もかもができなくなるわけではありません。
周りのかかわりなどの工夫で、今できていることを長く続けることができたり、症状の進行が緩やかになる場合もあります。
認知症と診断されて今後どうしていったら良いのかは、地域包括支援センター等に相談できます。
地域包括支援センターでは、
などが相談が可能です。
診断後の生活で不安なことを地域包括支援センターで相談できることが分かっていると、病院受診に二の足を踏むことなく、安心して受診できます。
認知症になると、定期的な病院受診や薬の費用、介護保険サービスを利用する場合はその利用料金等がかかってきます。
本人の状態の心配だけではなく、お金の心配も抱えると、精神的にも重い負担となってしまいます。
医療費や介護費については、同一世帯内で医療保険と介護保険の両方を利用していて、自己負担限度額を超えた場合に、超えた分が返還される制度「高額介護合算療養費制度」があります。
限度額は、対象者の年齢や所得によって異なります。
参照:厚生労働省 高額介護合算療養費制度
介護保険の利用料のみが自己負担額の上限を超えた場合にも、超えた分の払い戻しをしてもらえる「高額介護サービス費」があります。
自己負担額の上限額は、それぞれの世帯の所得の状況などによります。
どちらの制度も、認知症と診断され、介護保険のサービスを利用する場合に、金銭的な不安を取り除く助けになります。
認知症と診断された方をサポートしていく為にも、デイサービス等を利用し、利用事業所の介護の専門家との連携が欠かせません。
参照:厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 介護サービス情報公表サービス
認知症と診断された後の生活に不安があり、なかなか、受診への一歩を踏み出せない方もいるかと思いますが、そんな時はお近くの地域包括支援センターへの相談からでも良いです。
何から話して良いかわかならくても大丈夫です。
まずは専門の機関に話を聞いてもらうことが第一です。
地域包括支援センターへの相談は無料です。
医療機関を利用しても金銭的負担が軽減される制度があると知ることで、不安が軽減します。
認知症と診断された後の生活に不安を抱くのではなく、相談先や制度を知り、早期発見や早期対応を行いましょう。(執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子)
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