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新築マンションの成約件数は右肩下がりに対し、中古マンションはコロナの影響で一時的に減少しているものの、ゆるやかな増加傾向であることが分かります。
2022年以降、新築から中古マンションの流れは続くと考えています。
本記事ではその理由と、業績面と配当面で期待できる銘柄もご紹介します。
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新築マンションの成約件数が下がり、今後も厳しいと筆者が考える理由は「価格が高すぎる」の1点です。
不動産経済研究所の発表(首都圏新築分譲マンション市場動向2021年10月度)によると、2021年10月の首都圏新築分譲マンション価格の平均は6,750万円です。
正直かなり高いですね。
首都圏の中古マンションは2021年7~9月の平均価格が3,922万円でした。
参照:REINS TOPIC「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況【2021年07~09月】(pdf)」
決して安い価格ではありませんが、年功序列が崩壊し給料が上がる保証がなくなりつつある日本では、中古マンションを買う選択をするサラリーマンが増えていくでしょう。
コロナ禍でテレワークを採用する企業が増えたことが、中古マンションにとって追い風になっています。
テレワークで出社の必要がなくなったり、出社回数が大きく減ったりした方は、会社に近い物件や駅近物件に無理して住む必要がなくなるからです。
今後はテレワークがしやすいようにリフォームされた物件や、東京から離れたゆったり過ごせる場所の物件が注目されるのではないでしょうか。
2020年以降、家族で過ごす時間が増え、家族ごとの部屋や、テレワーク用の部屋が必要になったことを理由に戸建て需要が増加しました。
ケイアイスター不動産(3465)は戸建て需要の恩恵を最も受けた企業と言えるほど業績が絶好調で、上方修正と増配を連発しました。
その結果、ケイアイスター不動産の株価は2020年の安値から10倍近くまで上昇しています。
最後に、次のケイアイスター不動産になりえる銘柄をご紹介します。
イーグランドは首都圏で中古マンション再生事業を手掛ける会社です。
イーグランドの平均販売単価は2,205万円と、首都圏の2021年7~9月の平均価格3,922万円よりもかなり安いのが魅力です。
古い物件でもリフォームすることで売れる物件に変える力も持っています。
2022年3月期の業績は売上、利益ともに過去最高を更新する見通しです。
10月29日に業績の上方修正と増配を発表しており、下期以降も好調を見込んでいるところも強気になれる材料と言えます。
さきほど紹介したケイアイスター不動産は、業績の上方修正と増配を何度も発表するほど業績が上振れたことが株価上昇要因の1つでした。
イーグランドも再度上方修正や増配、中期計画で来期以降の業績見通しの上方修正など、好材料が発表されれば株価に期待がもてます。
ただし、不動産ビジネスは売り切りビジネスのため、売上が急に悪化する可能性があります。
さらに、住宅ローン減税などの政策変更があった場合に影響を受けやすく、最近は材料の価格や人件費高騰による利益率悪化のデメリットも意識しておく必要があるでしょう。
上記デメリットをリスクとして受け入れても、中古マンションの可能性にかけてみる価値はある、と筆者は考えています。(執筆者:株式ディーラー歴10年 勝越 晴)
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