1. 不動産投資でFIREは実現できる!
  2. FIREするために必要な資金はいくらか?
  3. FIREを実現するための2つの方法
    1. 十分な原資を準備して完全にリタイアする
    2. ある程度の資金を用意してセミリタイアする
  4. 不動産投資でFIREするには?
  5. 不動産投資でFIREを目指すメリット
    1. 安定した長期的なリターンが得られる
    2. レバレッジ効果が期待できる
    3. 節税効果が期待できる
    4. 管理を委託することで効率化ができる
    5. 景気や金融市場の影響が少ない
  6. 不動産投資でFIREを成功させるポイントを解説
    1. 一棟マンションやアパートの投資を検討する
    2. 投資規模を拡大させる
    3. 年齢が若いうちに始める
    4. 投資リスクの低い物件を見極める
    5. 良い不動産会社を選ぶ
    6. 専門知識を身につける
  7. 早期退職を行う場合の注意点
    1. 再就職しにくくなる
    2. 突発的な出費に対応しづらくなる

近年、経済的自立を達成し、早期退職する「FIRE」というライフスタイルへの関心が高まっており、FIREを実現する手段として注目を集めているのが不動産投資です。しかし、本当に不動産投資がFIREの有効な手段なのでしょうか。

そこで本コラムでは、FIREを実現する方法やシミュレーションを中心に、不動産投資でFIREができるのかについて解説します。また、成功するためのポイントや早期退職する上での注意点も紹介しますので、不動産投資でFIREを目指したい方はぜひ参考にしてください。

不動産投資でFIREは実現できる!

(画像:PIXTA)

結論から言えば、不動産投資でFIREは実現できます。FIREとは「Financial Independence Retire Early」の略であり、経済的自立を達成し早期に退職するライフスタイルを指します。貯蓄や投資によって安定的な収入を確保し、将来の生活費を賄える状態を目指します。

不動産は安定的な収益を生み出し、資産の価値も上昇する可能性があるため、不動産投資を通じてFIREを目指すことは十分に実現可能です。しかし、必ずしも成功するわけではないため、以下で紹介する成功のポイントや注意点を理解しておきましょう。

FIREするために必要な資金はいくらか?

FIREを達成するために必要な資金は、4%ルールによって見積もることが一般的です。4%ルールとは、年間の生活費を資産運用額の4%に抑えながら、年間4%の運用益で生活費を賄うことを意味します。例えば、自身の年間の生活費が400万円の場合、1億円を年間4%で運用することで400万円の収益が得られるため、生活費を賄うことができるということになります。

4%ルールは、資産の運用益を利用して生活費を賄う仕組みですが、具体的な金額は個々の生活スタイルや将来の見通しによって異なります。したがって、FIREを目指す場合はまず自身や家族の生活費を詳細に計算し、それに基づいて必要な資金を見積もることが大切です。

FIREを実現するための2つの方法

そもそもFIREを実現するためには以下の2つの方法が存在します。

  • 十分な原資を準備して完全にリタイアする
  • ある程度の資金を用意してセミリタイアする

順に解説します。

十分な原資を準備して完全にリタイアする

FIREの一般的なアプローチは、十分な原資を準備して完全にリタイアすることです。1億円ほどの資金を確保し、不動産投資や株式投資などによる不労所得で生活を支えることを目指します。

仕事を辞めても以前と同等以上の生活水準を維持できるため、自由な時間を楽しみながら生活を送ることができます。この方法では、投資によるリスクやリターンを考慮しながら、貯蓄や運用を行い、将来の生活安定を図ります。

ある程度の資金を用意してセミリタイアする

セミリタイアとは、約3,000万円〜5,000万円程度の資金を確保し、アルバイトなどで最低限の収入を確保しつつ、自由な時間を過ごす方法です。

1つ目の方法ではFIREが難しく、現実的ではないと感じる場合でも、一定の資金を確保し、必要に応じて一部の仕事を続けたり、支出を減らしたりして生活します。収入を一部得ながらも、自由な時間を持ち、趣味や旅行を楽しむことができます。この方法では、生活スタイルや経済状況に応じて柔軟に選択肢を調整することができます。

不動産投資でFIREするには?

(画像:PIXTA)

ここでは具体的にどのようにFIREをするのか、シミュレーションを行います。不動産だけで、仮に年間400万円の生活費を捻出するには、以下の規模の不動産を運用する必要があります。

物件の合計価格2億円(3棟分)
表面利回り7%
満室時の年間収入1,400万円
空室率10%(140万円分)
管理費・修繕費・固定資産税など200万円
ローン返済額(借入額1億5000万円、金利2.0%、30年返済)660万円
年間税引き前キャッシュフロー(1,400万円 - 140万円 - 200万円 - 660万円)400万円

不動産投資でFIREを目指すメリット

先ほど、不動産投資でFIREが実現できることを解説しましたが、ここでは不動産投資でFIREを目指す以下のメリットを理解して、FIREの実現に役立てましょう。

  • 安定した長期的なリターンが得られる
  • レバレッジ効果が期待できる
  • 節税効果が期待できる
  • 管理を委託することで効率化ができる
  • 景気や金融市場の影響が少ない

安定した長期的なリターンが得られる

不動産投資には、安定した長期的なリターンを得られるというメリットがあります。株式投資やFX投資は市場価格の変動に大きく影響を受け、一時的なハイリターンを狙うことも可能ですが、その反面で市場価格が大きく下落するなどハイリスクも伴います。一方、不動産投資は家賃収入を通じて毎月安定したキャッシュフローを得られることが特長の一つです。

また、2012年から2013年を基点として不動産の価値はこれまで上昇傾向にあり、長期的に見れば資産の増大につながる可能性もあります。

FIREを実現するには数十年にわたって資産を運用する必要があり、長期的に安定したリターンを得ることができる不動産投資とは相性が良いといえます。

レバレッジ効果が期待できる

不動産投資では、ローンを活用することでレバレッジ効果が期待できます。そのため、少ない自己資金で投資規模を拡大し、収益を最大化することが可能となります。

他の投資方法としてはFX取引などが考えられますが、FXではレバレッジを活用することで小さな価格変動でも大幅な利益や損失が生じる可能性があります。一方で、レバレッジを効かせつつ、できるだけリスクを抑えて投資ができる不動産投資は、FIREの実現手段として有用です。

節税効果が期待できる

不動産投資には、節税効果が期待できるメリットがあります。具体的には、減価償却や損益通算といった節税措置を活用することで、所得税や住民税を軽減することが可能です。

減価償却は、不動産の取得にかかった費用を耐用年数に応じて分割して経費として計上する会計処理です。これにより、所得税の課税対象となる所得が減少し、納税額が軽減されます。また、損益通算は黒字所得から赤字所得を差し引く方法であり、不動産投資における損失がある場合に利用できます。

管理を委託することで効率化ができる

管理会社に運用やメンテナンスを委託することで、投資家は入居者募集や定期的な点検・修繕などの煩雑な作業をせずに済みます。

特に入居者募集は、安定した収入を確保する上で重要な要素であり、管理会社は広告宣伝や入居者審査などを専門的に行ってくれます。また、定期的なメンテナンスや修繕も的確に行われるため、不動産の価値維持や家賃収入の安定化につながります。

景気や金融市場の影響が少ない

株式や債券などの金融商品は市場の動向に大きく左右されますが、不動産は物理的な資産であることから、不動産投資は景気や金融市場の変動に比較的影響を受けにくい特性を持っています。そのため、長期的な資金計画を立てやすく、FIREを目的とする資金形成に適しています。

不動産投資でFIREを成功させるポイントを解説

(画像:PIXTA)

不動産投資でFIREが実現できることや不動産投資のメリットを理解したけれど、具体的にどうすれば良いのか疑問に思っている方も多いと思います。ここでは不動産投資でFIREを成功させるための以下のポイントを解説します。

  • 一棟マンションやアパートの投資を検討する
  • 投資規模を拡大させる
  • 年齢が若いうちに始める
  • 投資リスクの低い物件を見極める
  • 良い不動産会社を選ぶ
  • 専門知識を身につける

一棟マンションやアパートの投資を検討する

一棟マンションやアパートは複数の部屋があるため、一戸建て物件や区分投資と比較して、収益性が高いのが特徴です。

また、一室の空室があっても他の部屋が埋まっている場合、全体の収益に与える影響は限定的です。このように、安定した運用が期待できるため、FIREを目指すには適しています。

投資規模を拡大させる

投資に慣れて余剰資金が増えたら、投資規模を拡大させることが重要です。FIREを目指す際には、着実に事業を拡大することで安定的な収入を増やすことができます。

また、投資規模を拡大させる際にはリスク管理も必要です。リスク分散を図るために複数の物件を保有することや、運営管理を専門家に任せることでリスクを最小限に抑えることができます。

投資規模の拡大は着実なステップを踏みながら行うことが大切です。保有している不動産の家賃収入が安定している場合や空室率が低い場合など、焦らずに適切なタイミングで拡大することで、持続的な成長と安定した収益を得ていくことが大切です。

年齢が若いうちに始める

若いうちに不動産投資を始めることは、不動産投資の経験を多く積めるため、将来的な資産形成に非常に有利です。さらに、若い時期に始めることでローンの利用条件も有利になることが多いため、利回りの高い物件を購入しやすく、長期的な資産形成に適しています。若いうちに積極的に不動産投資を始めることで、将来の資産形成を着実に進めることができます。

投資リスクの低い物件を見極める

不動産投資でFIREを成功させるためには、物件選びが鍵となります。例えば、人口が多く、駅やスーパーが近い立地の良い物件や外観や設備などの状態が良い物件などを選ぶと、空室率を低く抑えられます。

また、修繕費や管理費の見積もりも事前にしっかり行い、将来の負担を予測することが重要です。投資リスクを最小限に抑えるためには、物件選びに十分な情報を取得し、慎重な検討を行うことが不可欠です。

良い不動産会社を選ぶ

良い不動産会社を選ぶことも、不動産投資でFIREを実現するには欠かせません。信頼性や実績、サービスの質などを考慮し、物件の提案から管理まで幅広いサポートを行ってくれるパートナーを選びましょう。

適切なアドバイスや的確な情報提供は、投資における意思決定を支援し、リスクを最小限に抑えることができます。また、コミュニケーションの円滑さや迅速な対応も、不動産会社選びのポイントです。

専門知識を身につける

不動産投資でFIREを成功させるためには、法律や税制、市場動向などの幅広い専門知識が必要です。例えば、賃貸借契約や税金の取り扱い、不動産市場のトレンドなど、これらの知識を持つことでリスクを最小限に抑え、賢い投資判断を下すことができます。

専門知識を身につけるためには、書籍やセミナー、専門家からのコンサルティングなどを活用し、着実にスキルを磨いていくことが大切です。豊富な知識と経験を持ち、活用することで、不動産投資でのFIRE成功への道が開けるでしょう。

早期退職を行う場合の注意点

再就職しにくくなる

万が一、不動産投資がうまくいかずにFIREを続けらないとなった場合、転職活動をしても年齢が原因となり再就職がしにくくなる可能性があります。

再就職が困難な現実を考慮し、不動産投資が失敗した場合のセーフティネットとして、社外でも通用するスキルや資格を獲得するなどのスキルアップをしながら、早期退職を進めることが重要です。

突発的な出費に対応しづらくなる

FIREを目指す際には、年間の支出を4%に抑えることが推奨されると解説しましたが、現実的には難しい場合もあります。例えば、予期せぬ医療費や突発的な物件の修繕費などが発生することがあるため、これらの出費に対応できるように予備資金を確保することが重要です。

また、ライフスタイルの変化やインフレによる生活費の上昇も考慮する必要があります。事前に様々なシナリオを想定し、柔軟に対応できる資金計画を立てることで、早期退職後の生活を安定させることができます。

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情報提供元: manabu不動産投資
記事名:「 不動産投資でFIREはできる?必要な資金や早期退職の注意点を解説