15日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比35.93ポイント(1.36%)高の2668.17ポイントと反発した。上海A株指数も上昇し、37.61ポイント(1.36%)高の2794.03ポイントで取引を終えている。

米中貿易交渉の警戒感がやや薄れる流れ。米国が要求している幅広い通商改革に対し、中国政府は書面で回答した——などと米政府関係者の話として米メディアが報じた。これより先、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は13日、米中首脳会談を前に、両国の閣僚が協議の準備をしていることを明らかにしている。貿易問題で対立する米中の首脳は11月末、アルゼンチンで開かれる主要20か国・地域(G20)首脳会議に合わせて会談する予定だ。人民元安進行の一服もプラス。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を2日続けて元高方向に設定した。外国為替市場でも元高で推移している。指数は中盤から上げ幅を広げた。

業種別では、保険と証券が高い。中国人寿保険(601628/SH)が3.1%、中国太平洋保険(601601/SH)が2.7%、国泰君安証券(601211/SH)が3.8%ずつ上昇した。ハイテク株も上げが目立つ。金融機関向けセキュリティーソフトの深セン市金証科技(600446/SH)がストップ高、インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)が7.9%高、スーパーコンピュータ世界大手の曙光信息産業(中科曙光:603019/SH)が5.0%高で引けた。空運株や紙・パルプ株、不動産株、インフラ関連株、消費関連株、発電株、銀行株なども買われている。

外貨建てB株の相場も値上がり。上海B株指数が4.21ポイント(1.50%)高の284.48ポイント、深センB株指数が2.70ポイント(0.30%)高の905.04ポイントで終了した。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 15日の中国本土市場概況:上海総合1.4%高で反発、保険・証券に買い