*12:32JST クラウドW Research Memo(2):企業とフリーランスのマッチングを叶える「クラウドワークス」を運営 ■会社概要

1. 会社概要
クラウドワークス<3900>は、「個のためのインフラになる」をミッションとして掲げ、仕事を依頼したい企業と働きたいフリーランス(個人)をインターネット上で直接マッチングするクラウドソーシングのプラットフォームサービス「クラウドワークス」を中心に、インターネットサービスを運営している。クラウドソーシングとは「Crowd(群衆)」と「Sourcing(委託)」を組み合わせた造語であり、インターネットを利用して不特定多数の人への業務発注や受注者の募集ができるサービスである。民泊サービスやライドシェアのように資源やサービスを共有する経済モデルであるシェアリングエコノミーの1つで、同社によると、「クラウドワークス」はフリーランスのマッチング業界における国内市場シェア第1位のプラットフォームである。

同社の事業は、マッチング事業とビジネス向けSaaS事業により構成されている。マッチング事業は、人材を欲する企業とフリーランス等の個人をオンライン上でマッチングするプラットフォーム型のサービスに加え、フリーランス人材を対象としたエージェント型のサービスも展開している。ビジネス向けSaaS事業は、企業向けの業務管理ツール「クラウドログ」などのITツールを提供している。

2. 沿革
同社は2011年11月に、現 代表取締役社長CEOの吉田浩一郎(よしだこういちろう)氏により「時間と場所にとらわれない新しい働き方」を実現するクラウドソーシングサービスを事業化する目的で設立された。2012年3月に「クラウドワークス」のサービスを開始してからの立ち上がりのスピードは速く、売上高は2012年9月期の4百万円に対し、2013年9月期は51百万円、2014年9月期は400百万円、2015年9月期は811百万円と急拡大した。2014年2月には国土交通省・総務省・厚生労働省・経済産業省が後援する「第14回テレワーク推進賞」にて最高賞である「会長賞」を、2015年には経済産業省が創設した「第1回日本ベンチャー大賞」にて「ワークスタイル革新賞」をそれぞれ受賞するなど、対外的にも高い評価を受けている。2014年12月に東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場した(2022年4月の東京証券取引所市場区分の見直しに伴いグロース市場に移行)。

その後は「クラウドワークス」の運営により培ったノウハウを生かし、2015年4月にフリーランスのエンジニアやデザイナーなど向けに特化した「クラウドテック」、2017年4月には事務アシスタントなどをマッチングする「ビズアシスタントオンライン」サービスを開始するなど、エージェント型の人材マッチングサービスも開始した※。

※ 主要エージェントサービスは、現在では「クラウドワークス エージェント」ブランドに統合。

同社は2021年11月にミッションを「個のためのインフラになる」に変更し、M&Aを本格化した。直近では、2022年10月にRPA※でDXを推進するPeaceful Morning(株)を、2023年4月に正社員の副業人材特化のマッチングサービスを運営する(株)シューマツワーカーを、同年10月にはクリエイター特化の人材派遣・転職サービスを運営する(株)ユウクリを、2024年7月には付加価値の高いIT受託開発サービスを提供する(株)ソニックムーブを、それぞれ連結子会社化した。個人が稼ぐ機会を提供するサービス及び同社事業とのシナジーが期待されるサービスへの投資を加速しており、今後もM&Aを推進する。

※ Robotic Process Automationの略。パソコン上の定型業務を自動化して実行するシステム。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 クラウドW Research Memo(2):企業とフリーランスのマッチングを叶える「クラウドワークス」を運営