■今後の見通し

日本BS放送<9414>の2021年8月期の連結業績予想は、売上高11,400百万円(前期比0.1%増)、営業利益1,510百万円(同31.0%減)、経常利益1,600百万円(同27.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,040百万円(同30.2%減)とした期初計画を据え置いている。下期の累計期間に対して同社へ広告を出稿するのは新年度明け(毎年4月)のタイミングとなる企業が多いため、予算の取りにくさなどの問題から慎重に見ていると考えられる。それを考慮しても保守的な計画であると弊社では見ており、当第2四半期の進捗状況から通期予想の上振れ余地は大きいと弊社では考えている。なお同社の2021年8月期通期見通しについては、新型コロナウイルス感染症が再拡大となっている状況を勘案し、2021年8月期をとおしてその影響が継続し、2022年8月期上期にかけて経済状況は徐々に回復していくという想定を前提としている。

テレビ広告収入については、営業力の強化と良質な番組制作、効果的な広告宣伝により広告媒体としての価値を向上することで、タイム・スポット収入の増加と周辺事業収入の強化を継続させる方針だ。費用面では、魅力的な番組制作と番組編成を行いながら番組関連費用の効果的な使用とその他の費用の削減に努めることで費用効率をさらに高めていくとしている。

その他の取り組みについては、視聴者ニーズに応えた特番を毎月放送するほか、コラボレーション施策の促進、アニメについては世界最大規模のアニメイベント「AnimeJapan 2021」に出展。4月の新作アニメに出演の声優陣によるトークショーなどをBS11の公式YouTubeチャンネルにて生ライブ配信するなどアニメ事業の強化と発展を挙げている。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 BS11 Research Memo(5):2021年8月期の連結業績予想は保守的な計画