■会社の概要

3. 中期的経営目標
クオール<3034>はいわゆる中期経営計画は策定していない。しかし達成時期は明示してはいないものの、中長期的成長の目標値として、売上高3,000億円を掲げている。この実現に向けては、既存の2つの事業である保険薬局事業(調剤事業)とBPO受託事業の成長に加えて、第3の柱となる新規事業の立ち上げも想定しているとみられる。

弊社では、当面の成長の主たるけん引役は調剤薬局事業が担うことになるとみている。詳細は後述するが、高齢化社会の進行による医療費増大は不可避であり、それは同社にとっての市場拡大を意味する。また、市場構造としても全国の58,000店とも言われる調剤薬局業界が、同社を始めとする大手薬局チェーンが主導する形で再編に向かうと考えられる。調剤薬局市場でシェア5%というのが大手調剤チェーン各社が目指す1つの区切りとなっており、同社が掲げる3,000億円という目標もそこに由来すると弊社ではみている。逆に言えば、シェア5%を達成すれば3,000億円という売上高はおのずと付いてくると言え、調剤事業でいかに5%のシェアを確保していくのかを見極めることが、同社の成長戦略を見るうえでの最大のポイントだと考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)


<MW>

情報提供元: FISCO
記事名:「 クオール Research Memo(4):調剤薬局事業を主たるけん引役として、中長期的に売上高3,000億円を目指す