*05:48JST NY株式:NYダウは619ドル高、良好な金融決算が支える 米国株式市場は反発。ダウ平均は619.05ドル高の40212.71ドル、ナスダックは337.15ポイント高の16724.46で取引を終了した。

中国が対米関税を125%に引き上げるとの発表を受け、米中貿易戦争悪化を警戒し、寄り付き後、下落。生産者物価指数(PPI)は予想以上に減速したが、短長期のインフレ期待率が急伸したデータを受けた国内債券相場の下落を警戒し、売りに拍車がかかった。その後、政府報道官が会見で、トランプ大統領は依然中国との取引を楽観視しているほか、他の交渉は非常に良好に進んでいることを明らかにし、さらに、ボストン連銀のコリンズ総裁が必要であれば市場を安定させる準備があるとの発言を受け、債券売りも一段落したため警戒感が緩和し、買戻しが加速。終盤にかけ上げ幅を拡大し終了した。セクター別ではテクノロジー・ハード・機器、半導体・同製造装置が上昇した一方、不動産管理・開発が下落。

銀行のJPモルガン(JPM)は第1四半期決算で金利収入の増加や株トレーディング収入が過去最高に達するなど良好な結果を受け、上昇。金融のモルガン・スタンレー(MS)も第1四半期決算で1株当たり利益が予想を上回り、買われた。クレジットカード会社のアメリカン・エキスプレス(AXP)はアナリストの投資判断引き上げで上昇。

一方、銀行のウェルズ・ファーゴ(WFC)は四半期決算で純金利収入が予想を下回り、売られた。化粧品メーカーのELFビューティー(ELF)は貿易戦争に加え、消費鈍化を理由にアナリストが目標株価を引き下げ、下落。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は関税引き上げで、中国での2車種の受注停止を発表、収益減を警戒し、下落した

ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、市場には介入を正当化するほどの変調はないとの考えを示した。


(Horiko Capital Management LLC) <ST>
情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウは619ドル高、良好な金融決算が支える