25日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想したい。週末のジャクソンホール会合に向け米金融引き締め観測は根強く、ドルは売りづらい。ただ、原油価格などの失速を受け、円売り一服ならドルの上値を抑える展開となりそうだ。

今週末に開催されるジャクソンホール会合でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言が注目され、市場に様子見ムードが広がる。ドル・円は前週末以降、109円後半を中心とした狭いレンジ内で推移。前日の取引では米10年債利回り低下の場面でドルは売りが強まったが、下値では買い戻されている。本日アジア市場でもその流れが受け継がれ、ドル・円は底堅さが目立つ。半面、円売りは収束しており、ドルの上昇は限定的となった。

今晩も週末の重要イベントに向け、小動きが続くと予想される。パウエル議長は早期引き締めに慎重な見方を示すとみられるものの、市場の資産買入れの段階的縮小(テーパリング)観測は根強く、金利高に振れればドルは売りづらい展開となりそうだ。ただ、今晩発表の米耐久財受注は前回から伸びが鈍化する見通しで、正常化期待のドル買いは縮小しよう。一方、原油など商品市況の上昇は一服し、リスク選好の円売りが弱まればドルの上値を抑えるとみる。

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 独・8月IFO企業景況感指数(予想:100.4、7月:100.8)
・21:30 米・7月耐久財受注速報値(前月比予想:-0.3%、6月:+0.9%)
・02:00 米財務省・5年債入札



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情報提供元: FISCO
記事名:「 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、根強い米引き締め期待も円売り一服で