7日のドル・円は、東京市場では109円64銭から109円38銭まで下落。欧米市場では、109円50銭から109円19銭まで下落し、109円25銭で取引終了。本日8日のドル・円は主に109円台で推移か。米長期金利は下げ渋っていることから、リスク回避的なドル売り・円買いは抑制される可能性がある。

8日発表の1-3月期国内総生産(GDP)改定値は、前期比年率-5.0%程度と予想されており、速報値の同-5.1%から小幅な改善となる見込み。財務省発表の1-3月期法人企業統計では、設備投資(全産業、ソフトウエア除く)は-9.9%と6四半期連続で減少しているが、GDP改定値では、設備投資と公共事業が上方修正される可能性があるとみられている。速報値での落ち込みが目立った個人消費の上方修正は想定されていないようだ。

個人消費については、4-6月期もさえない状態が続いている。9都道府県に対する緊急事態宣言の期限延長は個人消費を一段と圧迫した。1.5-2兆円程度の押し下げにつながるとの見方が出ており、4−6月期の経済成長は2四半期連続でマイナス成長になる可能性が高いとみられる。雇用情勢の悪化も懸念されており、国内株式の今後の動向が注目される。


<FA>
情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米長期金利下げ渋りでドル売り抑制の可能性