米国株式相場は下落。ダウ平均は277.26ドル安の29102.51、ナスダックは51.64ポイント安の9520.51で取引を終了した。1月雇用統計で非農業部門雇用者数が22万5千人増と予想を上振れ、平均時給の伸びも増加したことから利益確定の動きが先行。中国ではコロナウィルスによる新型肺炎の死者が増加しており、中国経済の鈍化懸念により終日軟調推移となった。セクター別では、電気通信サービスや食品・飲料・タバコが上昇する一方で半導体・半導体製造装置や自動車・自動車部品が下落した。

衣料品のカナダグース(GOOS)は、コロナウィルスによる中国での売上減速を背景に業績見通しを引き下げ、下落。オークションのイーベイ(EBAY)は、NY証券取引所を運営するインターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)が買収提案を撤回し、軟調推移。一方で、製薬のアッヴィ(ABBV)は、決算内容が予想を上振れ、上昇。運動靴メーカーのスケッチャーズUSA(SKX)は、決算内容が好感され、買われた。

トランプ政権が10日に提出を予定する2021会計年度の予算教書を皮切りに相場が大きく動く可能性がある。ムニューシン財務長官は予算教書に中間層を対象にした新たな減税案が盛り込まれることを示唆し、今後2年間は1兆ドルの赤字を見込んでいると述べており、民主党との対立が予想される。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:下落、コロナウィルスによる懸念が根強く