年初来のビットコインの高騰でチャンスを逃した投資家が今、仮想通貨ブームに関連したあらゆる資産に押し寄せている。

一気にメジャーとなったビットコインにウォール街も無視できなくなり、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)とシカゴ・オプション取引所(CBOE)によるビットコイン先物が上場し、来年にはナスダックも先物上場を計画している。先物上場で関心がさらに高まる可能性があるなか、仮想通貨に関連した企業等に資金を向かわせる動きが目立っている。

海外メディア等をみると、仮装通貨の売買や管理用のソースコード開発を手掛けるクリプト・コーポレーションは、ビットコインを上回るパフォーマンスを発揮している数少ない株式の1つと取り上げられた。13日にナスダックに上場したフィンテック企業ロングフィンは、仮想通貨でマイクロレンディング(小口融資)を世界的に提供するZiddu.com(ジデュー・ドット・コム)を買収すると発表した結果、株価は548%高となり、上場から4日間の上昇率は2600%と伝えられた。

この流れは日本の株式市場にも押し寄せており、これから急騰するビットコインに手を出すのを恐れている投資家は、関連する企業の株式に投資資産を振り向けており、ビットコインを凌ぐ利益獲得を狙っている。株価急騰が際立っている企業といえば、ポイントサイト「モッピー」、「モバトク」を展開するセレス<3696>は、子会社マーキュリーが「NEM(ネム)」および「Waves(ウェーブス)」の仮想通貨マイニング事業を開始したとの発表を受けて急伸し、11月10日から12月19日までの株価上昇率が95%となった。

また、GMOインターネット<9449>は、ビットコインの採掘(マイニング)事業への参入を表明し、10月半ばから直近の上昇率は48.9%となっている。仮想通貨ビジネスに注力しているSBIホールディングス<8473>は10%を出資しているリップル社が発行体の仮想通貨XRP急騰が材料視され、11月下旬からの上昇率が62.9%を超える。

さらに、ここにきて急動意をみせているのが業務系ソリューションサービスを手掛けるソルクシーズ<4284>である。同社は、金融機関向けシステムの受託開発を行っていることから仮想通貨関連として人気が向かっており、わずか5日間での上昇率は80%を超えた。
ビットコインの波に乗る資金がビットコイン関連銘柄に向かうなか、出遅れ感のある銘柄へ触手を伸ばしてくる可能性がありそうだ。

主なビットコイン関連銘柄

<2315>カイカ
(ブロックチェーン技術活用したシステム開発)

<2345>アイスタディ
(仮想通貨専門の投資ファンドに出資)

<3048>ビックカメラ
(ビックカメラ全店舗のほかネット通販でもビットコイン決済対応へ)

<3300>AMBITION
(ブロックチェーン適用の賃貸管理システム開発)

<3469>デュアルタップ
(ビットコイン決済仲介事業)

<3696>セレス
(仮想通貨関連事業を積極化)

<3778>さくらインターネット
(仮想通貨プラットフォーム開発)

<3793>ドリコム
(「ブロックチェーン推進協会-BCCC」発起メンバー)

<3807>フィスコ
(仮想通貨取引所を運営)

<3825>リミックスポイント
(子会社に仮想通貨取引所)

<3843>フリービット
(ICO協議会メンバー)

<3853>インフォテリア
(プライベート・ブロックチェーンの実証実験に成功)

<3917>アイリッジ
(ブロックチェーン技術「mijin」)

<4284>ソルクシーズ
(仮想通貨取引所運営システム構築支援)

<4751>サイバーエージェント
(仮想通貨取引事業を行う子会社を設立)

<6172>メタップス
(オンライン決済プラットフォーム)

<6180>GMOメディア
(オンラインゲームでビットコイン決済)

<7513>コジマ
(一部店舗でビットコイン決済導入)

<7599>IDOM
(輸入中古車販売店でビットコイン決済導入)

<8473>
SBIホールディングス
(SBIバーチャル・カレンシーズで仮想通貨関連事業)

<8704>
トレイダーズホールディングス
(仮想通貨取引所を運営)

<8732>マネーパートナーズグループ
(仮想通貨取引サービス「Zaif」との連携サービス)

<8909>シノケングループ
(仮想通貨シノケンコインを発行)

<9263>ビジョナリーホールディングス
(全店舗でビットコインによる決済が可能)

<9449>GMOインターネット
(仮想通貨の採掘(マイニング)事業)

<9603>エイチ・アイ・エス
(一部店舗でビットコイン決済導入)





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情報提供元: FISCO
記事名:「 ビットコイン高騰のなか関連銘柄に資産を振り向ける動きが強まる