10日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:5日線を支持線とした上昇がいったん落ち着くことに
■外資系証券の注文動向:差し引き250万株の買い越し
■前場の注目材料:住友林、熊谷組と提携、筆頭株主に、木造建築でシナジー

■5日線を支持線とした上昇がいったん落ち着くことに

10日の日経平均は米株安の流れを受けて、売り優勢の相場展開になりそうだ。9日の米国市場では、税制改革法案の早期成立が困難になるとの見方から、終日軟調推移。半導体・半導体製造装置などには、これまでの株価上昇を受けた利益確定の動きが強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比255円安の22645円。円相場は1ドル113円40銭辺りと、前日からは円高に振れて推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売りが先行し、日経平均はこれまでの5日線を支持線とした上昇がいったん落ち着くことになろう。もっとも、昨日の荒い値動きで本日の調整は想定されていた流れでもあり、利食い一巡後の押し目を拾うスタンスになりそうだ。また、本日は決算発表の第2弾のピークとなるため、決算内容を見極めたいとするムードも強そうだ。

オプションSQ通過後は需給は軽くなる面はありそうだが、主力銘柄については利益確定から冴えない展開になりそうだが、好業績銘柄を評価する流れもあり、押し目買い意欲は強そう。また、主力銘柄は一服となるなか、相対的に出遅れいているセクターや中小型株に短期筋の値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き250万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り520万株、買い770万株、差し引き250万株の買い越しとの観測。

11月 02日(木):540万株の売り越し
11月 06日(月):380万株の買い越し
11月 07日(火):110万株の売り越し
11月 08日(水):110万株の売り越し
11月 09日(木):460万株の買い越し

■前場の注目材料

・TPP11、米国除く新たな協定で大筋合意
・NY原油は上昇、(57.17、+0.36)
・NY金は上昇、(1287.5、+3.8)
・マザーズ指数は上昇、(1132.71、+2.76)
・好業績銘柄への物色意欲の強さ
・10月の景気ウオッチャー、0.9ポイント上昇
・ユーロ圏2.2%成長に上方修正

・住友林<1911>、熊谷組<1861>と提携、筆頭株主に、木造建築でシナジー
・データセク<3905>、AIアプリ開発基盤公開、導入1000社目指す
・トピー<7231>、建設現場向け支援ロボ開発、搬送作業の負荷軽減


☆前場のイベントスケジュール

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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~5日線を支持線とした上昇がいったん落ち着くことに