29日の日経平均は反発。89.89円高の20220.30円(出来高概算19億5000万株)で取引を終えている。28日の米国市場は引き続き長期金利の上昇を受けて金融セクターを中心に買いが先行するなか、ハイテク株にも買い戻しの流れが広がっている。シカゴ先物は大阪比70円高の20210円となり、日経平均は前日の下落部分を吸収する格好となった。

その後、戻り待ちの売り圧力から20200円を下回る場面もみられたが、値がさハイテク株の一角やソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>が下支えする格好から、底堅い値動きをみせている。セクターでは鉄鋼、その他製品、証券、海運、その他金融、非鉄、卸売が上昇。一方で、ゴム製品、繊維、食料品、鉱業が小安い。

日経平均はこう着ながらも、5日線を上回っての底堅さが意識された。株主総会集中日でもあるため、想定内のこう着といったところであろう。そんな中、物色意欲の強い個人マネーは前日に調整が強まっていた中小型株の見直しに向かっており、良好な需給状況が確認された。

明日は週末要因からこう着感の強い相場展開が続きそうだが、個人主体の中小型株物色は引き続き活発になろう。もっとも、物色意欲が強いとは言え資金の逃げ足も速く、いったん値動きが鈍るようだと、一気に利益確定の流れが強まりやすくなる可能性はあるとみられる。フットワークが要求されよう。



<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 個人主体の中小型株物色は引き続き活発に【クロージング】