それに、民進党政府の支持率が上昇したほか、台湾社会は、台湾人としてのアイデンティティも強化した。世論調査では、自分が「台湾人だ」と考える台湾市民は85%に上る。また、「台湾が国際会議に参加するにあたって、どの呼称がいいか」という設問に対して、「台湾」と答えたのが46.7%で、「中華民国」の17.4%を超えた。[7]新型肺炎は、台湾全国を新型肺炎キャンペーンの旗の下に集結させている(rallying under the flag of “Fighting COVID-19” )、といえよう。中国軍機による台湾周回飛行は、明らかに逆効果を生じた。それは、どんどん台湾社会を、独立志向の民進党政府に回すことになった。