暗号通貨市場は、先日の“月曜日の大虐殺”に続いて、火曜日も下降傾向を続けた。6月中旬の1,170億ドルに達して以来、全ての暗号通貨の合計時価総額は250億ドル以上減少している。ビットコインとイーサリアムが時価総額低下の主な要因である。また、その二つの仮想通貨に続いて、アルトコインも時価総額低下の要因に関わっている。

さらに悪いことに、Coinbase社とCoinbase社により運営されている取引所GDAXの両方が月曜日の価格下落によって取引を中断し、コインの購入する機会として価格下落を望んでいた投資家を怒らせた。

■Bitcoinの価格は下落を続ける

ビットコインはこの反落した期間にアルトコインほどのダメージは受けていないが、しかし、価格はかなり下落している。6月21日のビットコイン価格は$2750だったが、一週間で着実に減少している。月曜日には、ビットコインは$2400の壁を下回り、$2370に達した。現在は$2400を上回っているが、チャートは良い感じではない。現在、ビットコインの価格は$2409で、24時間で4.9%の減少を示している。

ビットコインの時価総額は、6月上旬以来初めて400億ドルを下回った。

■市場の低迷はフリップニング(Flippening)を遅らせる

繰り返すが、暗号通貨市場の悪化はイーサリアムに大きなダメージを与えている。6月中旬に$391のピークに達した後、イーサリアムの価格は40%以上低下している。過去1日だけでは、イーサリアムは現在の$231の値に18.4%急落した。又、共同創設者のVitalikButerin氏が自動車事故で死亡したという誤った噂により、イーサリアムの価格の変動は悪化した。しかし、Buterin氏は、彼がまだ生きていることを証明するためにイーサリアムのブロックチェーンを使用した。

市場の修正の結果、短期のフリップニングの見通しは減少する可能性が高いと見られている。下のグラフが示すように、イーサリアムは市場の悪化の期間、市場での地位を失っている。ビットコインは今や、6月中旬の市場急増で失われた地位の一部を回復し、暗号通貨市場の全シェアの43.7%を占めている。

イーサリアムは現在、暗号通貨市場の時価総額の24.5%をもち、リップルは11%のシェアを維持している。

■アルトコインの低迷続く

一昨日、上位100の暗号化通貨のうち92の通貨の価格が下落した。それらの通貨は火曜日もこの傾向を続け、上位100通貨のうち91通貨の価格が引き続き低下した。リップルは13%減の$0.253となり、時価総額は100億ドルを下回った。イーサリアムクラシック(ETC)は、イーサリアムの最近の低迷を利用することができなかった。ETCの価格は過去1週間で$5以上下落し、$16.78まで下がった。ビットシェアーズ(BitShares)の価格は過去7日間で3分の1の$0.225に落ちた。
上位10位外のほとんどのアルトコインは、2日連続で2桁の減少を見せている。クロークコイン(CloakCoin)は、昨日上位100のアルトコインで唯一の利益を上げることができた通貨だったが、利益を得た多くの投資家がその通貨を売却したため、クロークコインの価格は32%低下した。アントシェアーズ(AntShares)は、市場で19位にランクする暗号通貨であり、暗号通貨市場にとって唯一の明るい通貨だった。アントシェアーズの価格は過去24時間で25%上昇し、$5.91まで上がった。しかしながら、アントシェアーズの価格は過去1週間で40%低下している。

■騒ぐ必要はない

市場の修正は、常に悲観的な予測と分析を引き起こすが、CCNのコメントテーターは昨日「怖がったお金は新たなお金を生まない」と述べた。大不況の最中にお金を失った投資家は、市場がパニックに陥った時に、全ての株を売却した人々で、将来の市場回復を信頼し、待ち続けた人たちでない。実際、価格下落時に株を買った人たちは、信じられないほど短期的に利益を上げた。これは、高値で買い、低値で売るよりもむしろ価格下落に利用することを選んだビットコイン投資家にも当てはまる。投資家は急がずに、感情的な決定を避け、穏やかかつ論理的に暗号通貨の売買の決定を進めなければなりません。
P.H.Madore氏は昨日以下のように書いた
歴史的なグラフによれば、現在の価格下落は将来的に立ち直る可能性が高いことが示されているので、安心してください。しかし仮想通貨をホールドしておくことが不安な場合、あなたが安心できるようになるまで待っておいてください。しかし、それによって後に利益を得るチャンスを失ってしまいます。これはすべて、あなた次第です。元気を出してください。今日、本当に起こった事は、仮想通貨市場への新規参入者と強気な投資家が安価な通貨を得た事です。(出典:CryptoCoinsNews)

■エムトレの視点

2017年に入ってからの仮想通貨(暗号通貨)の上昇は、多くの投機家や投資家にとって市場に参加するきっかけになった。同時にこれだけの急上昇を続ける商品なのであれば、逆もまた真なり。どのようなものに投資をし、どのくらいのリスク・リターンを求めているのか、十分に理解して投資を行うべきだ。
仮想通貨市場はまだまだ問題も多く、完全にアーリーステージなので価格変動が大きいのもまた許容し、投資するくらいの気持ちが必要かもしれない。
なお、文中にあるフリップニング(Flippening)とはEthereumの価値がBitcoin価値を上回り、仮想通貨市場において最も大きく、価値があり、重要となることを表す言葉だ。
市場規模においては、BitcoinvsEtherumは63%と若干離されたが、24時間の取引量においては94%とBitcoinに肉薄している状況だ。取引ボリュームについては、既にEtereumが141%とBitcoinを引き離している。


【ニュース提供・エムトレ】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 ブラックチューズデー。暗号通貨市場はビットコインとイーサリアムが下落し、250億ドルを失う