*08:22JST ハイテク株を買い戻す流れに期待  27日の日本株市場は、売り先行ながら底堅さが意識される相場展開になりそうだ。26日の米国市場は、NYダウが188ドル安、ナスダックは48ポイント高だった。トランプ米大統領が政権発足後初の閣議で欧州(EU)関税の発表を計画していることを明らかにし、経済やインフレに影響を与えるとの懸念が強まった。一方で、エヌビディアが決算期待から買われるなか、このところ下げが目立っていたハイテク株を買い戻す動きがみられた。シカゴ日経225先物は大阪比165円安の38055円。円相場は1ドル=149円00銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになりそうだ。注目されたエヌビディアの決算については、市場予想を上回る内容だったほか、見通しについても予想を上回っている。決算を受けた初動では時間外取引で一時4%ほど上昇したが、その後マイナスに転じる場面もみられるなど、東京市場への反応は見極めにくいところだろう。ただし、市場予想を上回ったことは材料視されやすく、足もとで低迷していたハイテク株を買い戻す流れに向かわせる可能性はありそうだ。

 昨日の日経平均株価一時37742.76円まで下落する場面もあったが、終盤にかけて買い戻されており、38100円を上回って終えていた。長い下ヒゲを残す形状となったほか、ボリンジャーバンドの-3σまで下げたことで、いったんはリバウンドが意識されやすいだろう。そのため、売り一巡後の底堅さを見極めつつ、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への押し目狙いのスタンスに向かわせそうである。

 そのほか、米国の時間外取引ではビッグデータの管理・分析サービスのスノーフレイクが急伸している。また、アマゾン・ドット・コムは生成AIを搭載したアレクサを発表したことも材料視されやすく、AI関連への買い戻しも意識させてくる可能性がありそうだ。一方で、リバランスとみられる動きから物色が向かっていた内需系には利益確定の売りが入りやすい。そのほか、ウクライナのゼレンスキー大統領は28日に訪米し、トランプ大統領と会談する予定であり、防衛関連にも利益確定売りが入りやすそうだ。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 ハイテク株を買い戻す流れに期待