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[株式オープニングコメント]
12日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。11日の米国市場は、NYダウが32ドル高、ナスダックは364ポイント安だった。6月の米消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったことから、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待が高まり、金利動向に敏感な不動産などが買われ、NYダウは終日堅調に推移した。一方で、半導体株への利益確定の売りが強まるなど、ナスダック指数は下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比810円安の41560円。円相場は1ドル159円10銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。為替市場ではCPIに合わせて介入観測が浮上するなか、一時1ドル=157円台に円高が進行した。日米金利差縮小が意識されるなかでリバランスの動きが強まり、日経225先物はナイトセッションで一時41500円まで売られる場面もみられた。過熱感が警戒されていたが、急ピッチの下落によって先物市場ではヘッジの動きが強まりそうである。
まずは売り一巡後の底堅さを見極めたいところであろう。これまでの急ピッチの上昇に対する反動安の範囲内であり、押し目待ち狙いの買い意欲は強いと考えられる。米国ではエヌビディアなど半導体株が軒並み売られたほか、アップルやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、メタプラットフォームズなど大型テック株も下落しており、日経平均型の重荷になろう。一方で、バリュー株などTOPIX型には買いが入りやすいと考えられる。
また、ナスダック指数は8営業日ぶりに下落したが、中小型株で構成するラッセル
2000は大幅に上昇した。東京市場においても出遅れ感の強いグロース250の動向が注目されそうである。同指数は足もとでリバウンドをみせているが、下向きで推移する75日線に上値をおさえられている。同線を突破してくるようだと、中小型株を見直す動きが強まる可能性はありそうだ。
そのほか、ファーストリテ<9983>が上方修正を発表したことから買いが期待されやすく、日経平均株価を下支えする展開が期待される。ハイテク株も売り一巡後の底堅さがみられるようだと、押し目買いの好機との見方に向かわせよう。
<AK>