12日の日本株市場は利食い優勢の展開が意識されそうだ。9日の米国市場では、米アップル株は4%近く下げている。今秋発売が予定されている新型「iPhone」に搭載されるモデム半導体のダウンロード速度が、競合他社の高額スマートフォンに劣るとの一部報道が嫌気された。また、半導体のエヌビディアが大幅下落。空売り専門の調査会社シトロン・リサーチがツイッターで株価下落を予想したことが売りを誘った。

 さらに、ゴールドマン・サックスがハイテク株を巡る慎重な見方を示したこともハイテクセクターの売りにつながっている。先週はソフトバンクG<9984>の強さが目立っていたが、エヌビディアの連想から利食いの動きが強まるようだと、指数インパクトの大きさもあって日経平均に対する重しとなる。

 一方、米下院は8日、2010年制定の金融規制改革法(ドッド・フランク法)の多くの条項を緩和する「金融選択法案」を可決した。上院では可決に必要な賛成票を得られない見通しで、成立は難しいとみられているが、ハイテクセクターへの利益確定が強まる可能性のなか、金融セクターへの資金シフトが意識されそうだ。
(村瀬智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 ソフトバンクGやハイテク株への利食い強まるか