研究筆頭著者のSun Yat-sen University Cancer CenterのRui Guo医師は次のように述べています。「低リスク上咽頭がんに対して、強度変調放射線療法(IMRT)がIMRT単独療法は効果的かつ安全であることが示されました。IMRT単独療法群の患者は、同時に化学放射線療法を受けた患者と比較して、報告されたグレード3又は4の有害事象の発現率が有意に低いことがわかりました。さらに、IMRT単独療法群の患者は、治療中に生活の質の指標が有意に改善したことが確認されました」
ダナ・ファーバーがん研究所の、Head and Neck Cancer Treatment Center部長兼Center for Cancer Therapeutic Innovation部長であるGlenn J. Hanna氏は、次のように述べています。「低リスク上咽頭がん患者に対する放射線単独療法の5年全生存率が同等であることを確認できることが重要です。このデータは、化学放射線療法が同様の転帰をもたらす可能性がある一方で、不必要な毒性をもたらす可能性があることを示唆しています。これは、個々の患者に合わせた治療アプローチの重要性を強調するものです」
Sarah Cannon Research Instituteの最高科学責任者David R. Spigel医師は次のように述べています。「一般集団における有効な治療法が、特定の集団でも同様に有効かつ安全であるとは限りません。今回の優れた結果から、セルペルカチニブが新たにRET変異NSCLCと診断された東アジア人患者にとって、有効かつ安全な治療法であると確信できます」