2.注目トピック~使用済製品のFilm to Filmリサイクルが本格始動~ 部材向けの工業用フィルムでは、最終製品が使い続けられる限りフィルムメーカーの廃棄物にはならず、副資材として使われるフィルムは工程内で使用された後は産業廃棄物として扱われるため、廃棄後に一般消費者の目に触れることが少ない。そのため、これまで使用済製品のリサイクルに向けた取組みはほとんど見られなかった。
しかし、政府による2019年のプラスチック資源循環戦略策定、2022年4月には「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラ新法)」が施行されたことで、工業用フィルムについても使用済製品のリサイクルが求められるようになった。これを受け、2022年に入り、MLCCリリースフィルムやタックラベル用ライナーなどの離型フィルムを中心にフィルムメーカーによるFilm to Film(水平)リサイクルへの取組みが始まっている。