企業が円滑な事業を行うために必要なITソリューションを提供する株式会社スタイルズは、現在、その必要性が叫ばれるゼロトラスト・セキュリティ実現の第一歩とされるID管理をトータルに実現するために、1)Microsoftが提供するAzureADによるIDaaS (Identity as a Service)の導入、2)社内システムも含めたSAML非対応システムのシングルサインオン化、3)情報システム部門に負荷が集中しがちなIDプロビジョニングを自動化するツール提供などをセットとした、ID管理のトータルサービスを2月14日より正式に提供開始します。また、同時にシングルサインオン等の認証・認可関連技術において定評のある、かもめエンジニアリング株式会社と業務提携し、かもめエンジニアリング製品の販売代理店として、SAML非対応の社内システムのシングルサインオン化を可能とするサービス製品「Keygateway」やIDプロビジョニングツールを展開します。
◆ゼロトラストおよびIDaaSの背景 コロナ禍におけるテレワークの拡大で、ネットワークセキュリティ対策の考え方として、すべてのトラフィックを疑わしいものとみなす「ゼロトラスト・セキュリティ」に注目が集まっています。また、企業が業務システムにおいて、クラウド上のSaaSサービスを導入する流れが拡大し、ITシステムのインフラはクラウドや従来のオンプレミスの両方に配置される、ハイブリッドクラウド環境がもはや当たり前となっています。こうした中で、会社の内側と外側、インターネットの境界で防御する『境界防御』が陳腐化し、それに対する見直しとしてゼロトラスト・アーキテクチャーの必要性が叫ばれているわけですが、それを実現する最初の一歩として、IDaaSやシングルサインオンが最重要のサービスとして注目を集めています。自社システムならびクラウドサービスで利用される、従業員のID・パスワード管理をIDaaS (Identity as a Services: クラウド型IDパスワード管理サービス)に任せる企業が急増しており、IDaaS市場が急速に活性化しています。調査会社のアイ・ティ・アール社の調査によると、国内でのIDaaSの市場は2018年度の売上金額は21億円となり前年度比43.8%と急拡大しており、2023年にはさらに285%成長し、60億円に達すると予測されています。IDaaSを利用すると、クラウドサービスは通常のID・パスワードの認証以外にも生体認証やモバイルデバイスのアプリ認証などの認証方式と併せたサインインができたり(多要素認証)、あらかじめ設定したデバイスでないとサインインできないよう制御することができます(アクセス認可)。こうした機能を使うことでよりセキュリティを強化することもでき、安心してクラウドサービスを利用することができます。さらには一度サインインすればほかのサービスを利用する際にID・パスワードを入力しなくてもよい機能もある(シングルサインオン)ので、入力する必要があるパスワードも減らすことができます。