マンション大規模修繕の適正化に関する情報を発信している一般社団法人 全国建物調査診断センター(吉野笙一理事長、東京新宿)は、このほど(5月31日)、定例の管理組合セミナーを初めてオンラインで開催、約320名が参加しました。
今回のセミナーは当初、今年3月に東京・秋葉原で開催の予定でしたが、新型コロナウイルス感染症対策の影響で、開催を2度にわたって延期、開催方法をYou Tubeを使ったオンライン方式に変更しました。
開催時期の延期が続いたため、セミナーの内容も一部変更しての開催となりました。
第一部は一般社団法人 全国建物調査診断センター(以下、全建センターといいます)筆頭理事の佐藤成幸講師が「アフターコロナは修繕積立金消滅の危機!」と題して講演しました。この中で佐藤講師は、新型コロナウイルス感染症拡大により激変した社会の流れの中で、管理組合の責任は18年周期の大規模修繕で修繕積立金を守り切ることが急務とし、そのための解決策として、従来業界の定説となっていた12年周期(48年で4回)でおこなっていた大規模修繕を18年(48年で2回)に伸ばすことを提案しました。
具体的には、全建センターが最近、新たに開発した「18年パック」を紹介しました。18年パックは全建センターが従来おこなってきて評価の高い大規模修繕トータル・マネジメント方式と大規模修繕セカンドオピニオン制度を組み合わせることで日常のメンテナンス管理を一括してパック契約し、大規模修繕を18年周期にしても、修理品質を維持でき、かつ、修理コストを大幅に節減できるシステムです。
第二部は、全建センターの給排水設備担当である淵上和久理事が担当しました。同理事は通常のセミナーでは、大規模修繕で最も費用がかさみ、不適切な修繕が横行している給排水設備関係での適切なポイント解説を行っていますが、今回は、急遽内容を変更して、「大規模マンションにおける感染症予防策、給排水設備の観点からの提案」をおこないました。
幸い、我が国ではマンションにおける集団感染は回避されましたが、過去に発生した香港のタワーマンションでの集団感染を事例にあげ、マンションにおける給排水設備の観点からの防御対策について具体的な説明がおこなわれました。
初めての、オンラインセミナーのため、講師陣の不慣れなこともあり、今後に課題を残したセミナーでしたが、今回のオンラインでの情報発信経験を今後、コンサルティングや管理組合役員のみなさまとの相談対応などに活かせるとの貴重な感触も得られました。
なお、全建センターが、今年8月に予定している47回管理組合セミナー(東京・秋葉原)は通常のオフライン開催とします。
画像1:佐藤講師
画像2:淵上講師

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一般社団法人 全国建物調査診断センター 大規模修繕工事新聞編集部 井上勝彦
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情報提供元: Dream News
記事名:「 初のマンション管理組合オンラインセミナーに320名参加/全建センター