未来創造株式会社(東京都文京区)が運営する小説投稿サイト『トークメーカー』(http://talkmaker.com/)は、10月1日、第1回『きゃらふと × トークメーカー キャラクター大賞』の結果を発表いたしました。

第1回『きゃらふと × トークメーカー キャラクター大賞』に多くのご応募を頂き、心より感謝いたします。
応募者の方々が創り出した特色あるキャラクター造形や、数々の素晴らしいデザインセンスを前にして、今後の『きゃらふと × トークメーカー』のコラボの可能性の高さを感じさせてもらいました。

■新人賞開催場所『トークメーカー』
http://talkmaker.com/

■結果発表
http://talkmaker.com/winner/charaft01-winner.html


■受賞発表


大賞
魔法女学院の理科の先生
http://talkmaker.com/works/919510e63f39f9472782bac7579374a9.html
上尾つぐみ @TsugumiCAMIO
(※ボイスドラマシナリオについてご相談にはいります)
(※受賞歴を明示したクリエイターページが贈呈されます)


準大賞
バンドアイドルの魔法少女戦隊が異世界でタイムリープしつつも村興しして魔王倒す話
http://talkmaker.com/works/29657287ed3036907dbd6e19e2eaf811.html
すーどか @superdokaben
(※受賞歴を明示したクリエイターページが贈呈されます)


■選評


魔法女学院の理科の先生
今回、応募が多かったファンタジー系作品。中でも本作は、「魔法学校」を舞台にしながら「理科の先生」が主人公の「日常モノ」という、ある意味異色作。この、今までありそうでなさそうで、やっぱりあったかな?という絶妙な世界観の巧みさに、スタッフ一同引き込まれました。
このままアニメ化までいけそうな、作りこまれたストーリーも好印象。キャラはそれぞれルックスも個性も立っており、完成度と期待度コミで、文句なしの大賞受賞作とさせていただきます。
(講評:きゃらふと事業部)


バンドアイドルの魔法少女戦隊が異世界でタイムリープしつつも村興しして魔王倒す話
キャラ設定だけで準大賞受賞となった、この作品。アイディア次第で無限のキャラ作りが可能な「きゃらふと」と、誰でも気軽にオリジナルの世界観を構築できる「トークメーカー」がコラボすれば、こういう作品が生まれてくる!という見本のような作品です。
アニメシーンでも人気のバンドモノをベースに、魔法少女戦隊モノ、さらには日本昔話までぶっこんだキャラ設定。ルックスも印象的なので、目にした多くの人が、次なる展開を期待せずにはいられないはず。可能性が評価された準大賞です。
(講評:きゃらふと事業部)


■佳作


幼馴染からもらった幸せの壺に近所に住む女の子が入っていたんだが……
http://talkmaker.com/works/617d92b7a34a41ea710f71fa75896c62.html
しゃりおっと @shariotto

幼なじみの女の子が小さくなる、あの名作マンガを思い起こさせる一作。もちろん、キャラ設定は今の空気感にアップデートされていて、こと作品全体の「可愛らしさ」においては大賞・準大賞に迫る評価を得ました。シンプルな構成が非常に映像的であり、アニメで見てみたい!と思わせてくれる作品です。


黄昏魔法横丁のむらさきさん
http://talkmaker.com/works/e4314f17e1c78060a9e9f1d58a1916c0.html
ミツル @ayuayu326

キャラ設定のみながら、卓越した世界観をしっかりと提示することで、スタッフをうならせた一作です。ちょっとレトロな雰囲気の中、幽霊コレクションというバッドテイストな趣味を持つ魔女の活躍…というストーリーを期待させてくれます。


JOKER+DOLL(ジョーカードール)
http://talkmaker.com/works/0c7ae16cb29e2ad9abd7e36745fc7d9c.html
夜霧つむぎ @Tsumugi_Yogiri

フランス人形がバトルを繰り広げる、あの名作を思わせる一作。等身大の自動人形「オートマタ」の世界を描いており、「映像で見たくなる」点が高評価につながりました。どこか影を感じさせる設定が秀逸。「きゃらふと大賞」ならではの受賞作といえるでしょう。


黛薫子は、今日もクズ。
http://talkmaker.com/works/c08b65b31f82b4b7f7425dfee02ce7d9.html
南雲 彩音 @nakumoaya

美少女かつ口の悪いクズという主人公のキャラが、痛みを感じる世界観の中で輝きを放ちます。「こいつには俺がいないとダメだな…」などという、男の勘違いを上手いことくすぐるストーリーが◎。美少女がオタクやクズ、ヤンデレという作品が定番になりつつある中においても、ここまで面倒くさい主人公は珍しいかも!?


LostAngel
http://talkmaker.com/works/74ebe8d4acd397b3f09736242b0f0391.html
ごごねこさん @55neko

きゃらふとのパーツには意外に武器が多いことも人気の要因ですが、それを一番上手く生かしていたのがこの作品です。重厚な設定の上で自由に暴れまわるキャラクターが目に浮かぶのは、作者の構成力の妙。トークメーカー×きゃらふとのメリットを最大限に生かした快作です。
(講評:きゃらふと事業部)


■佐々木禎子の講評


大賞『魔法学科の理科の先生』
きゃらふとさんを活かしたかわいらしいキャラ造形が五人分。
それぞれに個性を立たせて造形されていて、まずそこに惹かれました。
可愛いし、個体認識しやすくて特徴があると、見てて愛着が湧きます。
人物紹介のなかの魔法学の得意不得意科目などについても「実際、どういうものなのだろう」と勝手に妄想してうきうきできて楽しかったです。
ただ「きゃらふとの絵」を活かしている分、そのイラストがないと、「このセリフは誰が言ったのかしら」が、わからなくなってしまいそうなセリフもいくつかあるので「絵、ありき」ではありますが「絵がなくても」特徴のある強いセリフで「あの子が言ったものなのね」と伝わるようなものがもう少し増えると、音声化したときにもっと盛り上がるのではないかと思いました。


準大賞『バンドアイドルの魔法少女戦隊が異世界でタイムリープしつつも村おこしして
王倒す話』
タイトルときゃらふとのデザインですべてが語られている。というか逆にいうとそれ以外の部分はまだ未知数で、どっちに転ぶかわからないのですが、ここまではやりものを全ノッケしててんこ盛りな企画を立てたのでしたら「その通りに作ってもらおうではないか」という気持ちになりました。
まさしくここは可能性への期待といえましょう。
男性陣からの高評価が期待できそうだなという部分も大きいです。


特別講評
『幼馴染からもらった幸せの壺に近所に住む女の子が入っていたんだが……』
佳作なのですが、私個人としては大賞・準大賞に負けずとも劣らすでヒロインのキャラクターが好きです。可愛い。完全、私個人の趣味と性癖ですが、このヒロインが今回のなかで私は一番好きです。
こういうかわいらしさってさじ加減が難しく、あざとくなって鼻につかない程度に「小動物感」を出してフルフルさせたりハムハムさせたりするの大変なんです
よね……。平和だなあ。私はこの子に、ケーキを買って手渡したいよ……。


全体講評
全体にキャラ絵については「きゃらふと」さんのおかげで、どれもかわいらしい のですが「なんでこの服装なのだろう」とか、小物にいたるまで、そこに配置さ れている意味が「透けて見えるもの」だと、私も見せていただいて「作者さんは 考えていらっしゃるんだなあ」ってそのキャラにより興味を抱いたりします。 絵を、そして語らせるセリフのひとつひとつを、どうぞ大切に……。


■架神恭介の講評


大賞『魔法女学院の理科の先生』
キャラクターは基本的には当該キャラの感情(主義や好き嫌いなど)で見せていくのが基本ですが、それはそれとして「得意教科」や「苦手教科」を設定しているのが、キャラ把握の助けになっていて巧いですね。
こういった設定はキャラクター造形的には「上っ面」の部分ですが、実際、キャラと世界観、どちらの説明にもなっており効果的でした。この要素を登場人物紹介に組み込んだのは技アリって感じです。ゲームキャラクターのステータスを見ているような楽しさもあった。

ストーリーは日常モノでありながら、時々出てくる科学うんちくがピリッと物語を引き締めてますね。ラジオドラマ向きでもあると思います。うんちくがアクセントとなって、リスナーの集中力をしばしば引き締める役割を果たすのではないでしょうか。


準大賞『バンドアイドルの魔法少女戦隊が異世界でタイムリープしつつも村興しして魔王倒す話』
桃太郎……金太郎……浦島太郎……??
あっ、これ三太郎か!
10/3の三太郎の日はダイソーで使える108円分のクーポンなんですね。さっきauからメールが来てた。

と言った感じで、時流に乗ってキャラ付けに活用してくる狡猾さはポイント高いです。そこから女の子にしてアイドルやらせておけば、もはや十分に元ネタからはかけ離れてますしね。
しかし、登場人物紹介でしか三太郎要素に触れてないので、作中でももう少し元ネタを匂わせて欲しかった気がします。auっぽいスマホっぽいもので変身するとか。


全体講評
持論ですが、キャラクターは最終的には関係性の中で立つものだと思ってます。
AさんはBさんからどう思われているか、Aさんと出会ったCさんがどういう反応をするか、など。
なので、個人的にはやはり、キャラクターも相応の分量のストーリーの中で成り立つかな、と思っていて、教室という設定で、生徒と先生、生徒と生徒同士の間で関係性を描いていた『魔法女学院の理科の先生』がキャラクターは分かりやすかったですね。

一方、『バンドアイドルの魔法少女戦隊が異世界でタイムリープしつつも村興しして魔王倒す話』の方は、印珠が常に抜き身の包丁を持っていて(日常ですら!)、それに凄まじい違和感があって、インパクトも絶大……。
めちゃくちゃ記憶には残ったけど、しかし、そんな飛び道具を評価していいのかどうかっていうね!


■至道流星の講評


大賞『魔法女学院の理科の先生』
第一に、きゃらふとイラストとの相性がとても良い作品だと思いました。このキャラクター大賞は、「イラスト」と「キャラクター」の両輪で構成される新人賞なのだということに改めて気づかされました。
主人公のハルカ先生のイラストを見てもわかるように、オーソドックスで、シンプルな可愛らしさで仕上げています。髪型、顔立ち、着用している服などなど、最も標準的なものをあえて選択しているようにも感じます。
そして、タイトルすら驚くべき落ち着きぶりです。なにせタイトル「魔法女学院の理科の先生」、ですよ。今どきなかなか、このストレートさは見受けません。ほぼそのままの、まっすぐストレートなタイトルはかえって新鮮です。
もちろん作品の展開も落ち着いており、ほのぼのした日常系の物語で成り立っています。読者の期待を裏切らない安心感があります。
イラストにしろタイトルにしろストーリー展開にしろ、多くの側面が安心感で構成されている作品といってもいいでしょうか。こうした奇をてらわない印象が、作品の随所にみられます。
このたびの『キャラクター大賞』のような、イラスト×キャラという総合力で作品を見る新人賞においては、これは非常にアリです。こうした安定したキャラクターやストーリーをバランスよく仕上げるのも才能で、突飛なイベントやキャラを多用して読者を驚かせようと努めるよりも、実は技量を要する側面があります。
通常の新人賞においては、奇をてらう工夫が様々求められるものです。のっけから読者の意表を突く展開でなくてはなりませんし、これでもかこれでもかとキャラを際立たせていかなくてはなりません。それがゆえ、本作は一般的な新人賞においてはなかなか日の目を見ることはなかったでしょう。
しかし今回は、イラストなどまで含めた総合力が求められる『キャラクター大賞』であり、この賞ならばこそ、安定の「魔法女学院の理科の先生」が大賞を受賞するに至ったのだろうと思います。投稿者さんと新人賞との相性が抜群に良かったのだと考えられるでしょう。
この『キャラクター大賞』は、他の新人賞ではなかなか通らない実直な作品でも、こうして大賞を受賞できるのだという好例です。次の『キャラクター大賞』の機会には、皆さんもご自身の可能性を信じて勝負を挑んでみてください。


準大賞『バンドアイドルの魔法少女戦隊が異世界でタイムリープしつつも村興しして魔王倒す話』
導入の印象、勢いがあってとてもグッドですね。異世界転生はこれくらいのパワーで押し切ったほうがいいです。
キャラの書き分けのツボも押さえていますし、お話の転がし方も手慣れていらっしゃるなぁと思います。
しかも、きゃらふとを使いこなしていますね。楽しんでキャラクター造形をしたという感じが伝わってきます。
そして……え、ここで終わり!?
ぜひ村興しと、魔王を倒すまでやってもらえると、人気が出そうな作品になると思いますよ。
導入の勢いみたく、準大賞を取った勢いで連載を続けてほしいです……!


全体講評
創作活動のなかで、キャラクター造形というのはたぶん最も難しいものの一つかもしれません。
一発ネタで驚かすというタイプが多かったように思いますが、その一発ネタを一発ネタでは終わらせないキャラクターの思想(ちょっと大げさな言葉ですが、他に思い浮かばなかったので)は、たった一つ二つのセリフでも読者に感じさせることができるので、突飛なキャラクターになればなるほど、その裏側も疎かにしない姿勢が創作力を高めてくれると思います。

キャラクターイラストはどれも素晴らしく、どの作品も甲乙つけ難いと感じました。
きゃらふととの相性では『魔法女学院の理科の先生』、勢いでは『バンドアイドルの魔法少女戦隊が異世界でタイムリープしつつも村興しして魔王倒す話』、そして個人的にキャラクター造形が一番好ましいかなと思ったのは、佳作に選ばれた『幼馴染からもらった幸せの壺に近所に住む女の子が入っていたんだが……』でした。

ともあれ、皆さんお疲れさまでした!
キャラクターイラストが必要とされ、なおかつ分量も自由、総合的なキャラクターに特化した新人賞というのはかなり珍しい機会です。こうした新人賞の第一回目の受賞発表に無事こぎつけることができたのも、皆さんの優れた創作能力によるところが大きいです。
これからもご一緒に創作の道を切磋琢磨していきましょう。




情報提供元: Dream News