2017年6月20日 (参考日本語訳)


2017年6月20日、ノルウェー・オスロ発 -超低消費電力無線ソリューションのリーディング・プロバイダーであるNordic Semiconductor(OSE:NOD、以下Nordic)は本日、株式会社Braveridge(本社:福岡、以下Braveridge社)がBluetooth Low EnergyとLoRaWANを組み合わせたモジュールに、NordicのnRF52832システムオンチップ(SoC)を採用したと発表しました。この「BVMLRS923N52S」モジュールは、IoT(モノのインターネット)ソリューションの開発者に向け、Local Area Network(LAN)のBluetooth Low Energy機器と、LoRaWAN規格のLow Power Wide Area Network(LPWAN)間の長距離のワイヤレス接続を実現するソリューションを提供します。

このモジュールはnRF52832 SoCをNordicのS132 SoftDevice(「スタック」とも呼ばれるRFプロトコルソフトウェア)と共に使用し、Bluetooth Low Energyによるワイヤレス接続を行うと共に、Braveridge社独自のLoRaWANソフトウェアを実行します。このモジュールにはまた、LPWAN間でのIoTワイヤレス通信のため、nRF52832 SoCに組み込まれたARM Cortex M4Fプロセッサーにより制御されるLoRaWAN RFチップも内蔵されています。

Bluetooth Low Energy LANとLoRaWANの間を橋渡しするだけでなく、このモジュールはnRF52832 SoCとS132 SoftDeviceによるBluetooth Low Energy PeripheralとCentralモードの同時サポートも活用します。このデバイスはライセンス不要のISM(産業科学医療)バンドの2.4GHz(Bluetooth Low Energy)と920MHz(LoRaWAN)の両方を同時に通信することができます。またLoRaWANアプリケーションソフトウェアはnRF52832 SoC’の512KBのフラッシュメモリ内に保存されるため、従来のLoRaWANモジュールとは異なりチップのOver-The-Air Device Firmware Update(OTA-DFU)機能を使ったアップデートに対応しています。

Braveridge社の技術担当取締役(CTO)である小橋 泰成氏は次のように述べています。
「S132 SoftDeviceの機能のうち、Peripheral/Centralモードを同時にサポートできることが当社のアプリケーションに最も役立ちました。これによりモジュールはモードを動的に変えることができ、Bluetooth Low Energy/LoRaWANブリッジとしての機能がさらに促進されます。」

「従来のLoRaWANモジュールでは製品出荷後のアップデートは不可能だったため、このSoCのOTA-DFU機能も大きな優位性となっています。当社のモジュールではお客様自身による使用現場でのアップデートが可能です。NordicのSoCは2世代先を見据えた設計チームにより開発されています。Nordicは将来のファームウェアとハードウェア開発に関するエンジニアのすべてのニーズを予測し、そのニーズに今の時点で応えるソリューションを提供しています。」

Nordicのセールス&マーケティング担当ディレクターであるGeir Langelandは次のように述べています。
「IoT(モノのインターネット)は、相互に補完的なLANとLPWANワイヤレステクノロジーの上に構築されています。Braveridge社のモジュールは、このようなテクノロジーがnRF52832 SoC上でどのように互いに連携し、その中心においてソフトウェア、プロセッサー、およびメモリのためのリソースを提供するかを示しています。」

LoRaWANはLoRa Allianceにより開発されたLoRaテクノロジーに基づくプロトコルの規格です。この規格はISMバンドを使用することにより、ネットワークに接続されたリモートセンサーやゲートウェイの間において低消費電力の広域通信を実現します。LoRaテクノロジーは長距離(数十キロメートル)、低消費電力(20年間のバッテリー持ち時間)、およびセキュリティの確保された通信を提供すると同アライアンスは述べています。

Nordicの第6世代超低消費電力(ULP)ワイヤレス接続ソリューションのひとつであるnRF52832 Bluetooth Low Energy SoCには、64MHz、32ビットARM Cortex M4Fプロセッサーと、-96dB RXの感度を持ち512KBのフラッシュメモリと64KBのRAMを搭載した2.4GHzのマルチプロトコル無線(Bluetooth 5、ANTTM、およびNordicの2.4GHz RFソフトウェアをサポート)が組み合わされています。このSoCはピークRX/TXが5.5mAの2.4GHz無線や、NordicのnRF51シリーズSoCと比較して消費電力を最大80%削減する全自動の電源管理システムなどの機能により消費電力を最小限に抑えるよう設計されています。これにより競合デバイスと比較して最大2倍の電力効率を持つ、58 CoreMark/mAのBluetooth Low Energyソリューションが得られています。

このSoCは高度なBluetooth Low Energyアプリケーション構築のための、Bluetooth 4.2の認証を受けたNordicのS132 SoftDeviceと共に提供されます。S132 SoftDevice Central、Peripheral、Broadcaster、およびObserver Bluetooth Low Energyの各ロールは最大8つの接続に対応し、またロールの同時動作もサポートします。

nRF52832 SoCはNordicのスタックとユーザーのアプリケーションコードとを独自の方式で、完全に分離している新しいソフトウェアアーキテクチャーです。このコンパイル済み、スレッドセーフなスタックは開発者によるアプリケーションのコンパイル作業には含まれず、アプリケーションの開発、ベリフィケーション、およびテストを大きく簡素化しています。小橋氏は、nRF52832のソフトウェアアーキテクチャーによりLoRaWANアプリケーションのコード開発期間を5分の1に短縮することが可能になったと述べています。Braveridge社によるLoRaWANプロトコルは、Nordic nRF52シリーズSoCを使って開発を行う他の開発者にも提供されます。

株式会社Braveridge について
http://www.braveridge.com

nRF52832について(英語サイト)
http://www.nordicsemi.com/eng/News/Press-Center/Press-Backgrounders/About-nRF52832

Nordic Semiconductorについて
http://tinyurl.com/NordicSemi-jp

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情報提供元: Dream News