概要

◆2015年度の国内化粧品OEM市場は、前年度比5.1%増の2,620億円。通販チャネルを中心として、化粧品市場に参入する中小企業からの受託が増加したことで、市場が拡大している。さらに、外国人観光客による“爆買い”の影響で既存顧客からの受託生産量を大幅に伸ばした企業が多いことから、2015年度は過去3年間で最も高い伸長率をみせている。


◆化粧品OEM市場は、製品ライフサイクルの短命化や通販チャネルを中心とする新規参入企業の増加に伴い、OEMを利用するアウトソーシングが浸透してきたことから、競合他社との競争が激化している。このため、化粧品OEM企業の多くは他社との競争に対応するため、メーカーからの依頼を受けて製品を製造するだけでなく、OEM企業から顧客企業へ市場で売れる製品を積極的に提案するODM(Original Design Manufacturing)に変化している。さらに、市場調査や販促活動支援などトータルでのサポート活動を展開している企業も多くなっている。


◆2016年度については、2015年度比4.7%増の2,744億円となる見込み。外国人観光客によるインバウンド需要が落ち着きをみせてきていることから、伸長率は2015年度よりもやや低い水準で推移するとみられるが、新製品の投入ペースに加え、通販を中心とした中小企業の化粧品市場への参入などから、大手・中小を問わずOEMを利用した事業展開が加速。引き続き同市場は高い水準で拡大する見通しである。


◆主要各社では今後、オーガニック・ナチュラルコスメなどの自然系化粧品の開発に注力し、顧客企業や消費者の安心・安全ニーズへの対応を進める動きがみられる。その一例として、メリードゥビューティプロダクツなどはエコサート認証を取得し、同認証に対応した処方の開発を進めている。


◆このほか、イスラム教徒(ムスリム)に対応したハラル化粧品の開発に注力することで、海外事業の拡大を進める企業も見受けられる。例えば、マーナーコスメチックスは2015年6月に主力工場にてハラル認証を取得し、ムスリム向けの化粧品製造を開始している。


◆当資料では、今後も成長が見込まれる化粧品OEM市場について徹底分析。主要各社の研究開発、生産、品質管理、営業体制などの取り組み状況を多角的に分析している。また、海外市場への対応などについても取り上げ、主要各社の今後の展望についてレポートする。



TPC市場調査レポート

「2016年 化粧品OEM企業の事業戦略調査」

―受託製造のOEMからトータルサポートのODMへ―

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資料体裁:A4判 155頁

発 刊 日:2016年9月23日

頒   価:87,000円(税抜)


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情報提供元: Dream News