- 週間ランキング
サッポロは今後、時価総額の約70%以上に相当する不動産事業の実質的な切り離しとそれにより得られた資金の再配分という極めて重要な意思決定に直面します
この状況において、取締役会の監督体制の強化を通じて資本規律の欠如を解消することは、企業価値の向上に不可欠です
株主の皆様は、第101回定時株主総会において、ポール・ブロフ氏を監査等委員である社外取締役として選任する議案に対し、賛成の議決権を行使してくださいますようお願いいたします
東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --3D OPPORTUNITY MASTER FUNDの資産運用会社である3D Investment Partners Pte. Ltd.(以下、3D Investment Partners Pte. Ltd.及び3D OPPORTUNITY MASTER FUNDのいずれか又は両社を総称して「3D」又は「当社」)は、本日、サッポロホールディングス株式会社(2501.T、以下「サッポロ」)の取締役会の監督体制の強化を目的とした株主提案に関するプレゼンテーションを公開しました。3Dは、2025年3月開催予定の第101回定時株主総会(以下「本株主総会」)において、不動産、事業・資産売却プロセス、M&A、資本政策等の監督において豊富な実績を持ち、会計、一般株主とのコミュニケーションやコーポレート・ガバナンスに精通し複数の大規模な上場企業で独立非業務執行取締役を務めたポール・ブロフ氏を、サッポロの監査等委員である社外取締役として選任することを提案します。
プレゼンテーション資料へのリンク:https://www.3dipartners.com/engagement/sapporo-agm-jp-202502.pdf
当社のこれまでの取り組み
当社は現在、サッポロの株式の約19%を保有する最大株主です。過去3年間にわたりサッポロの取締役会及び経営陣と建設的な対話を重ね、事業ポートフォリオの見直しによる投資原資の最大化、酒類事業の利益率改善、資本規律の強化と、長期的な企業価値の成長に不可欠な高いROICの達成を目的とした再投資戦略の確立などを提案してきました。
直近では、サッポロが2025年1月30日に発表したStone Brewing(以下「Stone社」)ののれんに対する139億円の減損損失計上を受け、株主が本株主総会において適切な議決権行使を行うための十分な情報提供を求め、2025年2月18日付の公開書簡(以下「2月18日付書簡」)にて、Stone社の買収失敗の根本原因と資本規律の欠如に対処するために実施予定の是正措置その他の再発防止策について質問を送付し、本年2月28日までに公開回答するよう求めています。
2月18日付書簡へのリンク:3Dインベストメント、繰り返される大型M&Aの減損を受け、サッポロの取締役会に公開書簡を提出し、深刻な資本規律の不備について懸念を再表明
サッポロの深刻なアンダーマネジメントと不可逆的な意思決定の失敗リスク
サッポロの過去5年間(20年度~24年度)の平均ROEは2.1%、平均営業利益率は1.5%とそれぞれグローバルの競合他社の平均(ROE 12.3%、営業利益率12.3%)を大幅に下回り、ほぼ最低水準にあります。このことから、サッポロが深刻なアンダーマネジメント状態にあることは明白です。また、サッポロはこれまで、Sleeman Breweries、サッポロベトナム、Anchor Brewing、及びStone社を含む海外酒類事業の大型買収案件のすべてにおいて減損損失を計上しており、その資本規律が欠如していることも顕著です。
サッポロの資本規律の欠如は非常に深刻な問題であり、即時の対応が不可欠です。サッポロは、現在、不動産事業の実質的な切り離しを計画しておりますが、その価額は同社の時価総額の70%以上にも及ぶことが見込まれます1。また、サッポロの取締役会は、この売却資金の相当部分を、大規模M&Aを含む酒類事業での成長投資に配分する意向を示しています。
当社は、サッポロが現在アンダーマネジメント状態にあること、上記のとおり過去の海外酒類事業大型買収案件のすべてにおいて減損を計上していることを踏まえると、サッポロが今後の重要な意思決定について判断を誤るリスクを否定することは不可能であると考えています。
しかしながら、サッポロが①不動産切り離し対価の最大化と、②切り離し対価の最適な資本配分を適切に達成できるか否かは、その規模の大きさから、サッポロの企業価値の中長期的な方向性を決定的かつ不可逆的に決定します。そのため、当社は、サッポロの企業価値向上を強く願う株主の一社として、経営陣が①及び②において誤った意思決定を下し、サッポロの企業価値を著しく毀損するリスクを容認することはできません。
不可逆的な意思決定の失敗を予防するために
このようなリスクを回避するため、当社は、ポール・ブロフ氏を監査等委員である社外取締役として選任することで、監査等委員会の監督機能を強化することをご提案いたします。
すなわち、監査等委員会は、会計監査及び業務監査を担当し、業務上の意思決定の妥当性も監査する役割を負っています。しかしながら、現在、サッポロにおいては、監査等委員会の専門性が欠如しており、これらの機能が十分に発揮されておりません。また、監査等委員会、ひいては、その委員長についてはその独立性が極めて重要な要素になりますが、現在のサッポロの監査等委員会の委員長は、社内出身であり、しかも上記の減損を生じさせたM&Aの意思決定に関わった者が務めているなど、その独立性が十分に担保されておりません。サッポロの企業価値を毀損する意思決定を未然に防ぐためには、不動産、事業・資産売却プロセス、M&A、資本政策等の監督に豊富な実績を有する高度の専門性と独立性を備えた人物が監査等委員に就任することが不可欠です。
この点、ポール・ブロフ氏は、以下の実績を有します。
また、ポール・ブロフ氏はサッポロとの間の取引関係等はなく、東証及びサッポロの独立性基準を満たしております。
以上のとおり、ポール・ブロフ氏は、サッポロが今後直面する重要な意思決定を支える上で、極めて高い専門性と独立性を有しています。当社は、同氏の監査等委員である取締役としての参画がサッポロの取締役会の監督機能強化につながり、資本規律の改善に貢献すると確信しています。
株主の皆様へのお願い
株主の皆様におかれましては、当社のプレゼンテーションをご覧くださいまして、本株主総会においてポール・ブロフ氏の選任議案に賛成の議決権を行使してくださいますよう、お願い申し上げます。
3D Investment Partners Pte. Ltd. について
当社は、2015年に設立された、シンガポールを拠点に日本特化型のバリュー投資を行う独立系資産運用会社です。複利的な資本成長を通じた中長期的な価値創造を投資哲学とし、長期的なリターンの達成という共通の目的を共有する経営者とのパートナーシップを重視しております。
免責事項
本プレスリリースは、情報提供のみを目的としたものであり、いかなる証券又は投資商品についても、その購入又は販売を勧誘するものではなく、専門的助言もしくは投資助言ではありません。また、本プレスリリースは、目的のいかんを問わず、いかなる人もこれに依拠することはできず、投資、財務、法律、税務その他のいかなる助言とも解されるべきではありません。
3D Investment Partners Pte. Ltd.及びその関連会社並びにそれらの関係者(以下「3DIP」)は、昨今のサッポロの株価はその本源的価値を反映していないと考えています。3DIPは、購入時点において、サッポロの有価証券は過小評価されており、魅力的な投資機会を提供しているという独自の考えの下、これらの実質的所有権及び/又は経済的利益を購入しており、また、将来においても実質的所有権を有し、又は経済的利益を有する可能性があります。3DIPは、サッポロに対する投資について、継続的に再検討を加える予定であり、様々な要因– 例えば、サッポロの財政状態及び戦略的方向性、サッポロとの協議の結果、全体的な市場環境、3DIPが利用可能なその他の投資機会、サッポロの有価証券の購入又は売却を3DIPの希望する価格で実行しえる可能性等 - に応じて、いつでも(公開市場又は非公開の取引を通じて)、関係法令で許容される方法を限度として、自由に、売却し、購入し、カバーし、ヘッジし、又は投資(サッポロの有価証券への投資を含みます)の形態や実態にかかるその他の変更を実施する可能性があります。また、3DIPは、そのような変更等を他者に通知する義務の存在を明示的に否定します。
3DIPは、本プレスリリースに記載されている情報の正確性、完全性又は信頼性に関して、明示黙示を問わずいかなる表明又は保証も行いません。また本プレスリリースに記載されている情報は、本プレスリリースにおいて言及されている証券、市場又は進展についての完全な記述又は概要であることを意図していません。3DIPは、本プレスリリースもしくは本プレスリリースの内容の全部もしくは一部を使用もしくは依拠したことにより、又は本プレスリリースに関してその他の理由により生じた、いかなる者のいかなる損失についても、全ての責任又は債務を、明示的に否定します。3DIPは、本プレスリリースの内容について更新若しくは追加情報を提供する義務、又は本プレスリリースに含まれる情報の不正確性を修正する義務を負わないことをここに明示します。
3DIPは、本プレスリリースを通じて行う、自らの評価、推定及び意見の表明、その他株主との対話を理由として、日本の金融商品取引法に定める共同保有者もしくは外国為替及び外国貿易法に定める密接関係者として取り扱われる意図又は合意、及び、他の株主が保有する議決権の行使につき、3DIP又は第三者に代理行使させることの許可又は株主を代理する権限を受任する意思がなく、かかる議決権を代理させることを勧誘、奨励、誘導又は要求する意思もないことをここに明示します。
3DIPは、サッポロ及びサッポロのグループ会社の事業や資産を第三者に譲渡又は廃止することについて、3DIPが、自ら又は他の貴社の株主を通じて、貴社の株主総会で提案することを意図するものではありません。また、3DIPは、サッポロ及びサッポロのグループ会社の事業の継続的かつ安定的な実施を困難にする行為を行うことを目的とする意思を有していません。
本プレスリリースでは、ニュース報道又はその他の公開されている第三者情報源(以下「第三者資料」)からの引用が含まれ得ます。これらの第三者資料の引用の許可は、求められておらず、取得されていないことがあります。なお、第三者資料の内容については、3DIPが独自に検証を行ったものではなく、必ずしも3DIPの見解を示すものではありません。第三者資料の著者及び/又は発行者は、3DIPとは独立しており、異なる見解を持つ可能性があります。本プレスリリースにおいて第三者資料を引用することは、3DIPが第三者資料の内容の一部について支持若しくは同意すること、又は第三者資料の著者若しくは発行者が、関連する事項に関して3DIPが表明した見解を支持若しくは同意することを意味するものではありません。第三者資料は、記載された問題に関して他の第三者により表明された関連するニュース報道又は見解の全てでもありません。
本プレスリリースの英語版に記載される(他の者に帰属しない)3DIPが作成した情報で、英語版と日本語版が矛盾抵触する場合、別途の明示がない限り、日本語版の内容が優先されます。
1 2025年2月17日時点のサッポロ時価総額は約5,555億円であるところ、新聞報道では同社の不動産事業全体の価値は約4000億円といわれている(2024年12月20日付け日本経済新聞「サッポロHDの4000億円不動産活用、三井不やKKR名乗り」)。さらに、当社が、第三者機関を起用して同社の保有する不動産すべての評価額を算定したところ、当該評価額は約6,360億円にも上るとのことであった。
株式会社KRIK(広報代理)
越田:070-8793-3990
杉山:070-8793-3989