• 世界的な金融包摂の改善は東南アジアとラテンアメリカがけん引、先進国の経済圏では後退または停滞


  • シンガポールは世界で最も金融包摂が進んだ市場としてトップを維持


  • 米国は若干順位を下げたものの、金融システム支援ではトップを維持


  • 金融包摂を感じるアメリカ人は減少

アイオワ州デモイン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --グローバル金融包摂指数(以下「本指数」)第2版がPrincipal Financial Group®から発表されました。本指数から、シンガポールが香港、スイス、米国、スウェーデンと並び、分析対象の世界42市場の中で最も金融包摂の進んだ市場であることが明らかになりました。




発表された調査は経済・ビジネス研究センター (Cebr)とPrincipal®が実施しました。市場内の各政府、金融システム、雇用主が金融包摂を進めるのに適切なツール、サービス、手引きをどの程度提供しているかを調査したものです。今年2年目となる本レポートでは、世界規模の金融包摂を総合的に、比較を交えながら評価し、世界レベルおよび地域レベルで割り当てた新たな絶対評価スコアに加え、相対評価に基づいて42の市場をランク付けしています。これにより、最も進展している地域と最も大きな課題に直面している地域の特定と分析が可能になります。


Principalの会長・社長・最高経営責任者であるダン・ヒューストンは、次のように述べています。 「昨年の不透明な経済状況に反して、世界の金融包摂が引き続き改善しているのは心強いことです。経済的に一層の安定感を得るのに必要なサポートを受けられる人を増やすべく各国の政府、金融システム、雇用主が行っている改善の進展について、見通しは明るいと当社は考えています。」


主な調査結果



  • 金融包摂は世界的に改善しています。世界全体の金融包摂スコアの上昇は5.6点と顕著で、100点満点中47.3点に達しました。これは、東南アジアとラテンアメリカにおける進展がけん引しており、金融システムによる支援が有意義な進歩を遂げたことが後押ししています。



  • シンガポールは依然として最も金融包摂が進んだ市場です。シンガポールは政府支援、雇用主支援、金融システム支援でそれぞれ1位、2位、3位にランクされました。特筆すべきは雇用主による支援の進展で、順位を12位上げました。



  • 金融包摂が最も急速に進んでいるのは、テクノロジーを駆使した金融システムを開発している市場です。最も上昇したのが、ブラジル、タイ、ベトナム、韓国などの新興経済圏です。



  • 金融包摂の進展に対して強い正の相関を持つのは、社会的・経済的発展に関する他の指標の進展で、例えば汚職レベルの低下や、経済的な自由度・回復力・生産性の向上などが挙げられます。



  • 世界最大級の経済圏は、金融包摂の面で概して停滞または悪化しています。これらの市場では、政府と金融システムの分野でスコアが中程度にとどまり、雇用主支援のスコアは全般的に低くなっています。


Cebrディレクターで予測責任者のケイ・ノイフェルドは、次のように述べています。「データは、世界レベルで金融包摂が改善していることを示しています。経済が供給サイドのショック、インフレの高まり、それに伴う金利調整の時期にあるにもかかわらず、金融包摂は拡大しています。急成長中のアジアとラテンアメリカ市場が最も大きく前進していることは明らかです。一方、金融包摂の進展が鈍い先進国経済は、より広範な指数調査結果で示されたように、以前から金融包摂の順位付けで上位に入っているため、急速な進展を遂げる余地が限られているという観点から見る必要があります。」


米国調査の結果


米国の金融包摂度は若干低下し、本指数では2位から4位に後退しています。順位を下げた要因は、雇用主支援(2位から12位)と政府支援(15位から19位)の低下でした。雇用主が提供する財務指導・支援(20位から26位)と柔軟な給与への新しい取り組み(17位から21位)が最も大きな低下となり、雇用主分野の全指標で順位が下がりました。


雇用主支援はあらゆる規模の企業で縮小しましたが、最小規模の雇用主による支援が最も顕著に減少しました。2022年の報告書に見られるように、企業規模と雇用主支援の水準には明確な関連性があります。大企業ほど、従業員により包括的な財源やサービスを提供できると考えられます。このことは、経済的な課題や潜在的な景気後退に対する継続的な懸念に直面している中小企業が、運営中の事業への影響が限定的と思われる分野を戦略的に削減していることを示唆している可能性があります。


Principalのベネフィット・プロテクション担当プレジデントを務めるエイミー・フリードリックは、次のように述べています。「雇用主は地域社会の経済的安定において重要な役割を担っています。特に、従業員の経済的健全性の基盤である中小企業の役割は大切です。支援の格差には懸念がいくつか生じていますが、パンデミック後に前例のない再編を経験した労働市場が均衡を取り直している兆しかもしれません。こうした動きは業種によって異なる可能性があることに注意することが重要です。当社が関わる企業は最近の経済情勢の中で驚異的な回復力を示し、ベネフィットが従業員にとって重要な役割を果たしていることを認識しています。本指数は、評価分野を個別に見直す機会を提供するものですが、この3つの柱をまとめて考慮し、全体としてどのように金融包摂につながるかを考察することが重要です。例えば、SECURE 2.0の成立は、金融包摂を強化するために3つの柱がどのように連動できるかを示しています。


米国は金融システム支援でトップの座を維持しました。この分野を構成する「経済的信用へのアクセス」「借り手と貸し手の保護権」「フィンテックの存在と質」「資本へのアクセス」など8つの指標で上位3位と4位にランクされています。


全体として、米国の消費者心理データからは、金融的に排除されていると感じると報告する人の数が増加していることが明らかになりました。これは特に政府分野で顕著です。人々が経済的な包摂を感じられるような行動を政府が取っていると思う人の割合は、2022年の72%から2023年の50%に低下しました(順位は12位から27位に低下)。これとは対照的に、雇用主は米国の消費者に経済的な包摂感を与えるという点でトップの座を維持しています。



























グローバル金融包摂指数


 


上位10市場


 


下位10市場


1


シンガポール


33


チリ


2


香港


34


サウジアラビア


3


スイス


35


メキシコ


4


米国


36


南アフリカ


5


スウェーデン


37


イタリア


6


デンマーク


38


ペルー


7


英国


39


コロンビア


8


ノルウェー


40


ナイジェリア


9


オーストラリア


41


ガーナ


10


タイ


42


アルゼンチン


グローバル金融包摂指数の詳細についてはこちらをご覧ください。


調査方法についてはこちらをご覧ください。


グローバル金融包摂指数について


グローバル金融包摂指数は、金融包摂の3つの柱である政府支援、金融システム支援、雇用主支援について、公的情報源および調査に基づいた情報源のデータポイントを用いて42の市場をランク付けしたものです。これらの柱は、国民全体に対して金融包摂促進の責任を負う主要な利害関係者を表しています。


本指数は、経済・ビジネス研究センター(Cebr)との提携により実施されました。調査方法は、様々なデータソースを組み合わせて、市場レベルでの金融包摂の統一指標を作成するものです。


Principal Financial Group®について


Principal Financial Group®(Nasdaq:PFG)は、人々と企業の豊かさと幸福度を高めることに情熱を注ぐ1万9,000人の従業員1を擁する世界的な金融企業です。140年を超える歴史を持つ当社は、6,200万人以上のお客さま1の計画、保護、投資、引退を支援すると同時に、当社が事業を展開しているコミュニティーをサポートし、多様で包摂的な労働力を構築する取り組みを続けています。Principal®は、エシスフィアによる「2023 World’s Most Ethical Companies®(2023年世界で最も倫理的な企業)」2、「ブルームバーグ男女平等指数」の構成企業、および「マネーマネジメントで最も働きやすい職場」3の1社として認められています。Principalおよびより良い未来を築くための当社の取り組みの詳細については、principal.comをご覧ください。


12023年6月30日現在


2エシスフィア、2023年


3ペンション&インベストメント、2022年


経済・ビジネス研究センター(Cebr)について


経済・ビジネス研究センター(Cebr)は、綿密で洞察に満ちた調査に基づく健全なビジネス上のアドバイスで定評のある独立したコンサルティング会社です。Cebrは1992年以来、ビジネスおよび公益研究の最前線で主要な英国企業と多国籍企業、金融機関、政府部局・機関、業界団体に分析、予測、戦略的アドバイスを提供してきました。Cebrについての詳細情報については、www.cebr.comをご覧ください。


© 2023 Principal Financial Services, Inc. Principal®、Principal Financial Group®、Principalとロゴマークのデザインは、米国におけるPrincipal Financial Groupの会社であるPrincipal Financial Servicesの登録商標であり、世界中の様々な国におけるPrincipal Financial Servicesの商標およびサービスマークです。


グローバル金融包摂指数は、変更される可能性があり、保証されているわけではなく、投資判断の重要な根拠として依拠されるべきではない一定の仮定に基づく独自のモデル出力です。


保険商品はPrincipal National Life Insurance Co(ニューヨークを除く)とPrincipal Life Insurance Company®が発行。プラン管理サービスは Principal Lifeが提供。Principal Funds, Inc.はPrincipal Funds Distributor, Inc.が販売。証券はPrincipal Securities, Inc.、SIPC会員組織、または独立ブローカー/ディーラー、あるいはそのすべてが提供。言及されている企業は、Principal Financial Group®(デモイン、IA 50392)のグループ企業です。


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情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 経済変動が続く中でも世界の金融包摂は改善、Principal®のグローバル金融包摂指数が報告