• 2016年の発足以来、新たな提携により、グローバルCSRプログラムの拠出総額が79カ国の24プログラムで197億円(約1億4070万米ドル)に
  • 2万3000人以上の武田薬品の従業員が新たな提携先について投票し、アイパス、プラン・インターナショナル、ピュア・アース、国連人口基金(UNFPA)を選定
  • グローバルCSRプログラムの提携により、武田薬品は世界各地で疾病予防の推進、医療従事者の力量向上、保健システムの強化に貢献

大阪--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 武田薬品(TSE:4502/NYSE:TAK)は本日、当社のグローバル企業社会的責任(CSR)プログラムの4つの新たな提携先を発表しました。当プログラムでは、開発途上国と新興国に暮らす人々のための医療強化に向けた長期的な取り組みに本腰を入れています。優れたクリニックや病院でも、人々が利用できなければ、一貫性があって適切で質の高い医療を提供できません。アクセス可能な保健システムの構築には、強力な医療従事者、持続可能なサプライチェーン、適切な資源などが鍵となります。武田薬品の従業員は毎年の意思決定プロセスの極めて重要部分を担っており、2万3000人以上の従業員が投票により、2022会計年度のグローバルCSRプログラムの提携先として、アイパス、プラン・インターナショナル、ピュア・アース、国連人口基金(UNFPA)を選定しました。


2016年の発足以来、武田薬品のグローバルCSRプログラムは、19組織の国際機関や非政府組織が79カ国で取り組む24件の長期プログラム(23件以上の持続可能な開発目標(SDGs)が対象)に計197億円(約1億4070万米ドル)を拠出してきました。2022会計年度における武田薬品のこれら新規パートナーへの支援内容は次の通りです。

  • アイパスに9億9900万円(約713万米ドル)を拠出。エチオピア、インドネシア、パキスタンの孤立した地域で暮らす女性と少女に対する性と生殖に関する包括的な保健サービスへのアクセスと利用を向上させるための4年間のプログラムを支援します。本プログラムは労働力確保、保健システム、地域社会の支援機構を強化することで、性と生殖に関する質の高い医療へのアクセスの欠如に対処し、意図しない妊娠、危険な中絶による死傷、その他の潜在的な教育・経教育機会および経済機会の喪失につながる可能性を低減させます。
  • 4億9700万円(約355万米ドル)をプランインターナショナルに拠出。ソマリアの疎外された人々、特に女性器切除(FGM)の合併症を持つ少女と女性のための医療サービスへのアクセスを向上させます。FGMは、特に訓練を受けて地域社会で活動する女性人材が不足している遠隔地で、母子の死亡率に大きな影響を与えています。本プログラムでは今後4年間、年齢・性別に対応した必須の包摂的な巡回医療サービスを運営し、FGM管理のための巡回/奉仕診療基準および臨床指針を開発することで保健システムを強化します。
  • ピュア・アースに10億円(約714万米ドル)を拠出。コロンビア、インド、インドネシア、キルギスタン、ペルーの子どもを鉛中毒から守る活動を支援します。現在、世界の子どもの3人に1人が永久的な脳損傷を引き起こす量の鉛を血液中に持っていますが、多くの国ではそれに効果的に対処するためのシステムや技術的能力が不足しています。この5年間のプログラムでは、各国の医療システムを強化し、子どもの鉛への曝露を発見・モニタリングし、その治療と暴露削減を行うための医療専門家を育成しながら、親、教師、学童を教育することで、これらの子どもたちが潜在能力を最大限に発揮するためのより良い機会を得られるようにします。
  • UNFPAに9億9800万円(約713万米ドル)を拠出。アゼルバイジャン、エルサルバドル、インドネシア、マダガスカル、ジンバブエにおけるジェンダーに基づく暴力(GBV)のサバイバーが利用できる症例管理支援の水準と質を高めます。この4年間のプログラムでは、教育機関、政府、市民社会と連携して、社会サービスシステムを強化します。最前線のGBVワーカーに能力開発、指導、観察の能力を習得していただき、最も疎外されている人々を含むすべての女性と少女に、熟練した技能を要する支援を提供します。

2022会計年度の当社グローバルCSRプログラムのパートナーに加え、本プログラムの一部は、世界中の人道的活動の支援に充当します。武田薬品は、紛争や危機により移動を余儀なくされた移民のために、国際移住機関(IOM)の電子個人健康記録(e-PHR)ツールの本格展開をサポートすべく、同機関に3億円(約214万米ドル)を拠出します。このツールは、コロンビア、エクアドル、エチオピア、ケニア、ウガンダ、イエメンに導入され、国境、医療制度、言語を越えて病歴、診断、症状の記録とそれらへのアクセスを実現します。このデジタルソリューションは、8万3000人以上の受益者に届けることを目指しており、通過国や目的国で健康評価記録を利用可能にすることで、移民の健康ニーズに関する知識を高め、国内と国境間における疾病監視を強化し、対応能力を向上させます。

武田薬品のチーフ・グローバル・コーポレート・アフェアーズ&サステナビリティ・オフィサーの大薮貴子は、次のように述べています。「私たちは、アイパス、プラン・インターナショナル、ピュア・アース、UNPFAと提携し、根本原因に効果的に対処するインフラやシステムの構築を支援することで、最も権利を奪われた人々の一部の差し迫ったニーズに直接応えられることを誇りに思います。これらの提携は、生命を脅かす緊急事態を軽減しながら、人々の日々の暮らしと地球を変革します。240年の歴史を持つ企業として、私たちは持続可能な影響を与えるには時間がかかることを知っており、長期的な視点に立っています。また、最も永続的で革新的なソリューションの一部は、提携により実現することも分かっています。私たちは価値観を大切にしながら、これらの活動に乗り出します。これらの極めて重要かつ世界的な保健問題に私たちがいかに取り組むかについて、従業員が直接発言できるようにし、最終的にこれらの地域社会により良く貢献し、力をつけていただくことで、将来に備えられるようにします。」

各プログラムは保健システムの強化を独自の方法で支援しており、各国の保健ニーズに沿っています。これらの4~10年に及ぶ資金拠出は、中低所得国の保健システムが直面する最も複雑で長年続く課題の一部には、即効性のある解決策がないことを反映しています。

今年のパートナーは、次のように述べています。

  • アイパスの代表兼最高経営責任者(CEO)のアヌ・クマール氏は、次のように述べています。「アイパスは、武田薬品がすべての人にとって健康で公正な世界を実現し、支援が届きにくい地域に暮らす女性と少女を対象に質が高く持続可能な性と生殖に関する医療へのアクセスを拡大するという約束および実践を共有していることから、同社と協力できることを大変光栄に思います。今回の提携は、エチオピア、インドネシア、パキスタンの医療従事者、医療制度、地域社会の能力を強化するでしょう。」
  • プラン・インターナショナル・ジャパン理事長の池上清子博士は、次のように述べています。「ソマリアでのプラン・インターナショナルと武田薬品の5年間に及ぶ新たな提携は、巡回/奉仕診療基準やFGM管理の臨床指針の策定を通じて地方の保健システムを強化するだけでなく、ソマリアの少女と女性は啓発キャンペーンと研修を通じて自分の性や身体について決定できるようにもなります。」
  • ピュア・アースのリッチ・フラー最高経営責任者(CEO)は、次のように述べています。「ピュア・アースは、武田薬品をパートナーに迎えることができ、大変光栄に思います。私たちは協力して、5カ国で未検出・未確認の鉛中毒にいま苦しんでいる子どもを評価・特定し、治療を開始できるようにします。これは官民連携がいかに解決策を加速させられるかを示す例として説得力があります。子どもの鉛中毒の危機に対する武田の指導力は、影響力の強い模範となります。」
  • 国連人口基金事務局長のナタリア・カネム医師は、次のように述べています。「ジェンダーに基づく暴力は、世界で最も一般的な人権侵害の1つであり、推計で女性の3人に1人が一生のうちに身体的または性的な虐待を経験しています。暴力には、社会、経済、国の違いは関係ありません。武田薬品の支援を得て、UNFPAは女性と少女への暴力の蔓延に対する取り組みを拡大し、ジェンダーに基づく暴力の発生率が最高レベルにある国々で専門的な保護・対応サービスを提供していきます。私たちは、この世界的な苦難の蔓延を完全になくすために共に取り組む武田薬品との提携に感謝します。」

武田薬品のグローバルCSRプログラムにおける提携では、2016年の発足以来、顕著な前進を見せています。

  • 1050万人以上に直接的な恩恵を提供。
  • 6万人以上の有資格医療従事者およびコミュニティーヘルスワーカーを訓練。
  • 地域社会の住民100万人以上に、栄養、水、衛生、性と生殖の健康など、的を絞った保健教育を実施。
  • 420万人の小児にはしかなどの予防可能な疾病の予防接種を実施。
  • 当社のパートナーは2027年までに2200万人に直接的な恩恵を提供すべく順調に活動中で、脆弱な立場にある女性や新生児の命を救うケアの提供、医療従事者の訓練、疾病予防、難民への包括的支援の強化のほか、多くの活動を実施中。

武田薬品工業株式会社について

武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品は、「すべての患者さんのために、ともに働く仲間のために、いのちを育む地球のために」という約束を胸に、革新的な医薬品を創出し続ける未来を目指します。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少遺伝子疾患および血液疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤とワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80の国と地域で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。詳細については、https://www.takeda.comをご覧ください。

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記事名:「 武田薬品が中低所得国の保健システムを強化すべくグローバル企業社会的責任(CSR)プログラムの新たな提携先を選定