• 夜尿症は膀胱機能障害、目覚め不能、夜間における尿の過剰産生1など幾つかの要因がからんだ複雑な疾患であり、必ずしも自然治癒2しない。


  • 夜尿症、脳/精神機能、睡眠問題の関連性が多くの文献で以前にも増して明らかになっている1,3


  • 夜尿症の治療に成功すれば、小児にかかっている精神的負担が取り除かれ、聴覚作業記憶、生活の質、日中機能を改善することが示されている4


  • 夜尿症は誰の過失によるものでもなく、治療が可能であり治療されるべき一般的病状である5


スイス・サンプレ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 国際小児尿禁制学会(ICCS)と欧州小児泌尿器科学会(ESPU)が主導し、世界中の患者/専門家グループ*から成る新作業部会の世界夜尿症デー運営委員会は本日、2016年世界夜尿症デーを催しました。夜尿症が小児期の単純な疾患であるとの誤解があるものの、小児の自尊心、情緒的安寧、学業など日中機能に深刻な影響を及ぼすことが示されています1,6。しかし、夜尿症は治療が可能であり治療されるべきものです5。夜尿症治療の成功が聴覚作業記憶、生活の質、日中機能の改善をもたらすことを実証した最近の研究により、治療の利点が浮き彫りになりました。




ベルギーのゲント大学病院小児腎臓科・泌尿器科に在籍するCharlotte Van
Herzeele氏は、次のように述べています。「この研究は夜尿症を治療しなければ発育中の小児の神経心理学的機能に悪影響を及ぼすことを示しています。従って、家族がこの問題について医療専門家と話し合うことが重要です。これらの追加的な問題は一般的な病状を治療することで解決するからです。さらなる研究が最適な管理手法についての知見と理解を拡大することに貢献するでしょう。」



また夜尿症は下記のように、小児の認知機能と心理社会的安寧のいずれにも重大な影響を与えることも示されています。




  • 本症状は小児の学業成績に悪影響を及ぼし得る7


  • 小児の自尊心を傷つけることで自分を仲間から遠ざけることがある1,2,7


  • こうした不安によって友人らがいる環境でのおねしょを心配して、外泊や修学旅行などの集団行動に参加し損ねる原因となることがある1,2,7


  • 夜尿症の問題は長距離旅行(空の旅や長距離運転)で友人や家族に会いに行ったり、祝日に出かけたりすることをためらわせることもある7



本症状を抱える子どもを持つ親は平均で1日当たり1時間を使ってシーツ替え、子どもの入浴、着替えなどの対応をしています8。夜尿症の影響は長引く場合が多く、その理由として多くの親がライフスタイルの変更をまず追求し、親の半数近くが5歳以上の子どもに助けを求めないからです。その結果、およそ1年から3年してから、親が子どもの夜尿症の問題で医療専門家を訪ねることになります。



オーフス大学病院の腎・泌尿器科チームで小児・若年科教授を務めるSøren
Rittig医師は、次のように述べています。「親が自分の子どもへの夜尿症の影響について理解し、医療専門家が手助けできるのだと気付くことが重要です。親と子どもが自分の生活をコントロールできるようにする効果的な治療を受けることができます。今こそ行動に移す時です。」



ハジェテペ大学泌尿器科のSerdar
Tekgül教授は、次のように述べています。「多くの子どもとその親が毎晩夜尿症に直面し、一部は何年間も悩み続けることになります。夜尿症が小児の社会的/心理社会的安寧に及ぼす影響は過小評価されています。多くの場合、この症状は自然な発達の一部であり、子どもは一般的に時間が経てば症状から脱すると誤解されます。しかしこの症状は厄介で、子どもにとって社会的にも精神的にもダメージが大きく、家族にとって極めて大きなストレスとなっています。今こそ行動に移し、子どもと家族の悩みを終わらせるための多様な治療選択肢が取れるのだということを皆に知らせる時です。」



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夜尿症について



夜尿症(夜間遺尿症)は睡眠中に不随意に尿を排出する症状です10。5歳以上の小児において、夜尿症は異常だと見なされます。ほとんどの場合、夜間における尿の過剰産生または膀胱容量の減少が原因となっています1。目覚め不能も原因になります1。夜尿症の原因は心理的なものではありません1。夜尿症は小児に一般的な病状11であり、7歳の約5~10%が日常的に発症し、こうした問題は10代や成人になるまで続くことがあります12



世界夜尿症デーについて



2016年世界夜尿症デーは5月24日に開催され、毎年5月の最終火曜日に開催されます。世界夜尿症デーは世界夜尿症デー運営委員会が創始・支援しており、同運営委員会は国際小児尿禁制学会(ICCS)と欧州小児泌尿器科学会(ESPU)に加え、世界中の専門家グループから構成されています。このイニシアチブはフェリング・ファーマシューティカルズからの制約なしの教育的助成金で支えられています。



2015年に国際小児尿禁制学会(ICCS)と欧州小児泌尿器科学会(ESPU)は世界夜尿症デーを創設しました。その目的は、夜尿症が治療可能であり治療すべき一般的症状であるとの認識を一般公衆と医療専門家の間で高めることにあります。夜尿症を患う小児の診断と治療でさらなることを成し得るとの認識の下、「今こそ行動を」をスローガンにしています。



詳細情報についてはwww.worldbedwettingday.comをご覧ください。



このイニシアチブはフェリング・ファーマシューティカルズが支援しています。



* アジア太平洋小児泌尿器科学会(APAPU)、国際小児腎臓病学会(IPNA)、欧州小児腎臓病学会(ESPN)、イベロアメリカ小児泌尿器科学会(SIUP)、小児泌尿器科学会(SPU)、米国小児科学会泌尿器部会(AAP-SOU)、米国小児泌尿器科学会(AAPU)



References



1 Vande Walle J et al, Erratum to: Practical consensus
guidelines for the management of enuresis. Eur J Pediatr 2012;171:971-983



2 NHS Conditions: http://www.nhs.uk/conditions/Bedwetting/pages/introduction.aspx
[Last accessed: 06.04.16]



3 von Gontard A, Baeyens D, Van Hoecke E, Warzak WJ, Bachmann
C (2011) Psychological and psychiatric issues in urinary and fecal
incontinence. J Urol 185:1432-1436.



4 Van Herzeele C, Dhondt K, Roels S P et al.
Desmopressin(melt) therapy in children with monosymptomatic nocturnal
enuresis and nocturnal polyuria results in improved neuropsychological
functioning and sleep. Pediatr Nephrol. 2016;DOI
10.1007/s00467-016-23351-3



5 Hjälmås K et al. Nocturnal Enuresis: An International
Evidence Based Management Strategy. The Journal of Urology. 2004;
171:2545–2561



6 Joinson C et al. A United Kingdom population-based study of
intellectual capacities in children with and without soiling, daytime
wetting, and bed-wetting Pediatrics. 2007;120(2):e308-16



7 Joinson C et al, Pediatrics. 2007 Aug;120(2):e308-16



8 InSites Consulting. Increasing Adherence for Minirin Market
Research. 2016



9 Schlomer, Bruce et al Parental beliefs about nocturnal
enuresis causes, treatments, and the need to seek professional medical
care, Journal of Pediatric Urology.2013;9, 1043e1048



10 Austin P et al. The Standardization of Terminology of
Lower Urinary Tract Function in Children and Adolescents: Update Report
from the Standardization Committee of the International Children’s
Continence Society, The Journal of Urology. 2014;191:1863-1865



11 Hjälmås K et al. Nocturnal Enuresis: An International
Evidence Based Management Strategy. The Journal of Urology. 2004;
171:2545–2561



12 Nevéus T. Nocturnal enuresis—theoretic background and
practical guidelines. Pediatr Nephrol. 2011;26:1207–1214



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記事名:「 フェリング・ファーマシューティカルズ:2016年世界夜尿症デー - 夜尿症が小児の日中機能に影響を及ぼすと新証拠が確認