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当道音楽保存会 平家物語の世界その6『壇浦の悲劇ー見るべきほどのことは見つー』が2022年9月9日(金)に紀尾井小ホール(東京都千代田区)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 ⼤剛)にて7月11日(月)より発売開始です。
カンフェティで7月11日(月) よりチケット発売開始
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「平家語りの伝統を次代に」
琵琶法師が『平家物語』を語ったことはよく知られている。『徒然草』によれば、信濃前司行長が慈鎮和尚の庇護の下で文章を書き、生仏という琵琶法師に語らせたのが始まりという。『平家物語』は初めから語られることを前提に作られた、音楽作品であるといってもよいであろう。『平家物語』には、それを語るための専用の音楽と専用の琵琶があるのである。この音楽のことを「平家」という。上は天皇から文字を持たない人々まで、日本のあらゆる階層の文化に影響を与えてきた。十五世紀の京都には琵琶法師が五、六百人もいたという。平家の流行につれて、琵琶法師の社会的な地位も上昇する。古典音楽化した平家は、連歌や茶の湯の席で、あるいは、儀式音楽としても語られるようになる。江戸時代には、こうした演奏の場が引き継がれ、武士の昇進の祝いや、大店の開店祝いといった祝儀の席で、あるいは、歴代将軍の葬儀や大名家の仏事といった不祝儀の席で語られている。また、茶人、俳人、武士などが、知的で優雅な趣味として、みずから平家を語って楽しんだ。琵琶法師たちは、江戸時代には、平家だけでなく、新しく伝来した三味線や、それまではおもに宮中や寺院で用いられていた箏といった楽器を手にして活躍し、多くの名曲を残した。箏や三味線の音楽家が平家も演奏するという伝統は、明治維新で多くの地で失われてしまったが、現在、名古屋の盲人音楽家がひとり、『平家物語』の内の八章段を語り伝える。現在は、この平家を次世代に伝えようと平家語り研究会が伝承に取り組んでいる。
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菊央雄司(きくおう ゆうじ)
大阪府出身。地歌箏曲家。人間国宝故菊原初子の後継者・菊原光治師に師事。平成十四年(二〇〇二)から文化庁の新進芸術家国内研修員として今井勉師から平家の指導を受ける。長谷検校記念全国邦楽コンクール最優秀賞、大阪舞台芸術新人賞、大阪文化祭奨励賞、日本伝統文化振興財団賞など受賞。平家語り研究会会員。
田中奈央一(たなか なおいち)
東京都出身。山田流箏曲家。東京藝術大学邦楽科卒業。同大学院修士課程修了。文化庁新進芸術家国内研修員修了。NHK邦楽技能者育成会第五〇期首席卒業。古典・現代箏曲の演奏のほか、声優の堀江一眞と朗読音楽劇「声劇和楽団」を主宰するなど、多彩な演奏活動を展開している。東京藝術大学非常勤講師。都立王子総合高校特別専門講師。中能島会所属。平家語り研究会会員。
日吉章吾(ひよし しょうご)
静岡県出身。生田流箏曲家。東京藝術大学邦楽科卒業。同大学院修士課程修了。手ほどきを生田流箏曲正絃社大師範の三木千鶴師に受け、のちに、宮城社大師範の金津千重子師に生田流箏曲及び三絃を師事。胡弓を高橋翠秋師に師事。平成二十六年利根英法記念コンクール最優秀賞受賞。同二十八年度文化庁芸術祭新人賞受賞。正絃社師範。平家語り研究会会員
当道音楽保存会 平家物語の世界その6『壇浦の悲劇ー見るべきほどのことは見つー』
公演日:2022年9月9日(金) 14:00開演(13:00開場)
会場:紀尾井小ホール
『平家物語』巻十一
《能登殿最期》
《内侍所都入》より
*昨年の「平家物語の世界その5」の続きとなります。
■出演者
<演奏>: 菊央雄司、田中奈央一、日吉章吾 / <お話>: 薦田治子
■スタッフ
舞台進行: 大森美樹 / 舞台・音響・照明: 紀尾井小ホール / 庶務: 小島典子、黒川真理恵
■チケット料金
全席指定:3,000円(税込)