■“DALY”障害調整生命年(Disability-adjusted life year)とは? 病気は、死亡以外にも後遺症や生活の質の低下といった形で、私達の生活にさまざまな影響及ぼします。このような死亡以外も含めた、疾病が社会にもたらす負担を総合的に数値化した指標のひとつがDALYです。 DALYは、疾病や障害のために失われた健康的な生活の年数の障害生存年数(Years Lived with Disability:YLD)と、それにより早死にで失われた損失生存年数(Years of Life Lost:YLL)の和(共通指標の統合)で表されます。YLDとは「後遺症によって生活の質(Quality of Life, QOL)が低下した状態で生きた年数」であり、YLLとは「その病気で死ぬことがなければ生きられたはずの年数」です。DALYは、1990年に世界銀行の研究として提唱され後にWHOに採用されました。公衆衛生と健康影響評価の分野で次第に一般的なものとなってきています。