非常階段扉、前夜に目張りか=大阪ビル放火で容疑者
時事通信社 2021年12月24日 19:52:49
大阪市北区の雑居ビルに入るクリニックで25人が死亡した放火殺人事件で、非常階段の扉に細工されていた粘着テープの目張りは、事件前夜に貼られた疑いがあることが24日、捜査関係者への取材で分かった。目張りは事件前にはがされ、被害拡大への影響はなかったが、大阪府警天満署捜査本部は谷本盛雄容疑者(61)が関与した可能性があるとみて調べている。 粘着テープは事件当日の17日朝、扉の外側に貼られているのが見つかり、クリニック関係者がはがしていた。 事件前夜には、現場ビルから約1.5キロ離れた場所にある飲食店の防犯カメラに、ビルの方向に自転車で向かう谷本容疑者に似た男の姿が映っていた。 クリニックのトイレは非常階段の踊り場付近にあり、扉は患者らが頻繁に行き来するほか、新型コロナウイルス対策の換気のため開放されたままになっていたという。ホームページによると、クリニックの診療時間は、休診日を除き平日は午後10時まで。府警はこうした状況から、テープは事件前日の深夜に貼られたとみている。 谷本容疑者は17日午前10時15分ごろ、4階の「西梅田こころとからだのクリニック」に到着。エレベーター前と非常階段の扉の前に火を付ける様子が、防犯カメラに映っていた。院内に出入り口はこの2カ所しかなかった 事件では谷本容疑者を含む27人が心肺停止状態で搬送され、うち25人が死亡。同容疑者と女性1人は蘇生したが、重篤な状態が続いている。(了)【時事通信社】
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 非常階段扉、前夜に目張りか=大阪ビル放火で容疑者 」