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「本日はCxOというあまり馴染みのないワードがテーマですが、これはどういう職種なのか、そして何故これをシェアリングしていくことが必要なのかについてお話をさせていただきます。」
と挨拶。
自社の紹介などを行ったほか、日本の労働人口減少問題について、
「私は1972年生まれで“団塊ジュニア”世代なのですが、我々の世代で約200万人います。この世代は現在ビジネスリーダーとして活躍される方が多いのですが、10年後には一歩引いたポジションに移ってビジネスに関わっていくことになります。それが10歳下の40代前半の世代になると、人数はおよそ70%程度になってしまう。そうなると、ビジネスリーダーの数も当然10年後は70%になってしまうんです。」
と語り、経営課題解決などの高いスキルを持った「ビジネスを作る側の人材」である“ハイエンド人材”の不足がさらに加速していくと警鐘を鳴らしました。
そこで重要になってくるのが「CxO(Chief × Officerの略、読み:シーエックスオー)」と呼ばれる人材です。
CxOとは、企業内の特定の分野を統括する最高責任者のことで、このCxOがスタートアップには重要であるものの、圧倒的に需要と供給のバランスが合っていないのが現状だと説明。
今でさえ人材が足りず需要過多な状態ですが、今後は人口減少の影響もあってさらにバランスが崩れていくだろうと伊藤さんは語りました。
続いて登壇した、株式会社StartPass 執行役員 COOの早川浩之さんは、スタートアップにおけるCxOポジションの採用実態や最新動向について解説。
「企業がラウンドを重ねるごとにCxOという肩書きを持つ方が増えてきます。しかし、潜在的なニーズとしてはシード期など以前で、状況によって優秀な方やCxOという肩書きを持つ方がほしいというニーズがあることがわかっています。」
と解説しました。
StartPassの独自調査の結果、年間で約5,850件のCxO求人があると推計したと説明。
「今後もこの数値は伸び続けるものという風に考えております。」
と、早川さんも伊藤さんと意見を同じくしました。
アクシスコンサルティングとStartPassは共同で、コンサルタントがスタートアップのCxOポジションを副業から始められるマッチングサービス「CxO-Pass」を、2024年9月から提供中。
「我々の圧倒的な強みは、スタートアップ企業の10%のデータを保有していること、そして現役コンサルタントの4分の1のデータベースを持っているということです。非常に質の高い双方のデータベースを活用してマッチングを行っています。」
と伊藤さんは「CxO-Pass」をアピールしました。
ラウンドテーブル後半では、伊藤さんとStartPass 代表取締役 ファウンダー CEOの小原聖誉さん、EDiX Professional Group 代表の江戸川泰路さんが登壇し、トークセッションを実施。
スタートアップのCxO採用や新たな潮流、可能性創出などについて語りました。
左から伊藤さん、江戸川さん、小原さん。
江戸川さんは、スタートアップが求めるCxO人材の要件について解説。
「スタートアップ特有の話としては3つあると思っていて、1つがビジョンへの共感力。もう1つがアントレプレナーシップ。そしてこういった視点で課題解決をしてくれる人。これらにフィットする方が求められています。」
と語りました。
小原さんは、
「今の日本のスタートアップ起業家の方々は、初めて起業する方が95%以上と言われています。起業した時に“自分と同じ温度感”で働いてくださる方っていうのは全然いないんだなってことに、後から気づくということが非常に多いんです。」
と、現状のスタートアップの課題について語りました。
小原さんも自身の実体験で、創業2年目頃に一緒にハードワークしてくれる方を探していたものの、中々合致する人材が見つからなかったと説明。
「他社の成功事例を知って、最初からフルコミットで入っていただくのではなく、業務委託という形から採用するということを、2024年にスタートアップで最大規模の上場を行った企業もしていることがわかり、それから(人材を)探していたところ早川と出会ったんです。」
と話し、他社事例で業務委託という形での採用から成功した事例を知ったことで、実際に人材を探す中で早川さんを迎えることができたのだとコメントしました。
江戸川さんも、
「経験豊富で高い専門性を持っている方が、パートタイムやシェアリングだったり副業で関わってくれたら、スタートアップの事業グロースにおいては非常に助かるわけですね。最初はフルタイムだと(入社してもらうのは)難しいというタイミングは結構長く続くので、ベストなチーム(経営陣)を組むということを考えると、副業やシェアリングで関わってくれる方が増えるというのは非常に重要なことなんです。」
と解説しました。
このように、スタートアップのアーリー期から求められているCxO人材ですが、自力で探すのは非常に難しいもの。
ハイエンド人材とスタートアップ創業者を繋ぐためのマッチングサービスとして昨年9月よりスタートした「CxO-Pass」では、現在のペースでいくと年間1,000人以上の登録者が見込まれ、100件以上のマッチングが生まれると説明。
スタートアップ経営者の人材採用の新しい形として、フルタイム採用だけでなく週に数時間働いてもらう「スポット採用(副業)」という形で自社との相性を確認することも可能であり、他にはない貴重な機会を提供しています。
CxO人材を探している経営者の方には非常にありがたいサービスとなっているので、興味がある方はサービスサイトなどから詳細を確認してみてはいかがでしょうか。
CxO-Pass:https://www.axc.ne.jp/cxopass