ヨガインストラクターになりたいと考えているものの「子どもがいてフルタイムで働くのは難しい…」「働く時間や場所を自由に決めたい」などの理由でフリーランスでの働き方を希望されるもいるのではないでしょうか。一方で「どんな働き方ができる?」「どうやって仕事を探したらいい?」など、気になることも多いはず。今回は、ヨガスクールの講師からフリーのヨガインストラクターへキャリアチェンジした筆者が、フリーランスで活躍するための秘訣を4つお伝えします。
フリーランスで働く前に考えておきたいこと
まずはフリーランスで働くメリット・デメリットを確認してみましょう。
ーフリーランスのメリットー
1) 目的に合わせて働き方を調節できること
2) 強みを活かして、自分が伝えたいことを取り入れられること
目指す収入に合わせた仕事量、働く時間帯や場所、さらにはレッスン内容も自分で選ぶことができます。
ーフリーランスのデメリットー
1) 社会的な補償や固定の仕事がないこと
2) 自由だからこそ、どんな仕事でも引き受ける『何でも屋さん』になってしまいがちなこと
収入面に不安で、レッスン数を増やすこと自体を目標にしてしまいがち。そこに軸がないと“なりたい自分”の未来に繋がっていきません。
まずは「どんな働き方をしたいのか」「どんなインストラクターでありたいのか」自分自身の棚卸しをしましょう。インストラクターとしての目標=軸を明確にしておくことで、今後どうしていったらよいかが見えてきます。
活躍する秘訣1 軸に沿って活動の方向性を定める
フリーランスは自分で行動しない限り、誰も仕事を用意してはくれません。レッスンを担当できないと収入はありませんから、やはり不安がつきまといます。
その時「何でもいいからレッスン数を増やそう!」と、場所も内容も関係なく仕事を受けてしまうのは要注意。ただ数をこなすような仕事のスタイルは次に繋がらず、単発で終わってしまうことが多くなりがちです。また、自分が進みたい方向と食い違いが起きると、気持ちと行動がバラバラとなって苦しい状態になってしまいます。
仕事を探す時も常に自分で決めた軸を意識してみてください。意識は行動となり、その行動が未来に種をまいてくれます。自然と自分の軸に沿った仕事や繋がりが増えて、よい流れを生み出すことができます。
活躍する秘訣2 仕事の幅を広げるには、学び続ける姿勢を持つこと
信用を得て活動範囲を広めていくには、やはり確かな知識があってこそ。学びっぱなしでは情報が風化してしまいますので、知識に磨きをかけ更新していく必要があります。
フリーランスは1人で活動する時間が多いので、新しい情報が入りにくかったり、物事を主観で判断したりしがちです。積極的にワークショップやトレーニングに参加して、新鮮な知識を意識的に取り入れましょう。
ヨガが生まれて初めての方、既往歴がある方、インストラクター資格を持った方、妊婦さん…レッスンにはさまざまな生徒さんが参加されますね。どんな方に対しても安全で効果的なレッスンを提供するために、学びは尽きないものです。
またヨガトレーニングに限らず、日常生活にこそヨガの学びは存在しています。「全てが学び」と捉える気持ちがあれば、マットの外でもたくさんの気付きを得ることができるでしょう。
活躍する秘訣3 “横の繋がり“がレッスン枠を増やすキーポイント
『フリーランスの方が仕事を探す方法=オーディション』?いいえ、そうとは限らないんです。もちろんオーディションを通らなければお仕事を頂けない場合もたくさんあります。
けれど私自身を振り返ってみると、実はいわゆる『横の繋がり』で頂いたお仕事の方が多いのです。信頼している講師の方にヨガスタジオへ推薦していただいたり、一緒に働いていたインストラクター仲間からオーディションのきっかけを作ってもらったり…。
私も最初は「横の繋がりが本当に仕事に繋がるの?」と不思議に思っていたのですが…本当でした!例えば、現在私が担当しているレッスンはこんな風に繋がっていったのです。
①幼稚園のママ友→②フリーペーパー編集長→③ヨガインストラクターの集い→④海老名で月1ヨガレッスン担当→⑤さらに新宿でカフェヨガ担当→⑥表参道のヨガイベントスペースでレッスン担当予定→⑦続く…。
不思議ですよね!でもやはり必然なのだと思います。ヨガインストラクター同士だけに限らず、人との繋がりはとても大切だと実感しています。ただ、『横の繋がり』とはやはりご縁だと思います。
「仕事のために誰でもいいから繋がっておこう!」という気持ちでいると、やはりそれは相手にも伝わり、ご縁は繋がらないでしょう。まずは今ある繋がりの中で誠実に行動すれば、自然と次の繋がりがやってきます。
またご縁を活かすためには、自分は何ができる人なのかを知っておいてもらうことが大切です。そしてチャンスがやってきたその時に、すぐ動き出せる体と心の準備も必要です。
活躍する秘訣4 “自分でレッスンの集客をする”ことはマスト
レッスン枠を頂けることは当たり前ではありません。そのレッスンが開催に至るまで、どれだけの人が携わっていることでしょう。その大切なレッスン枠に対して「私は60分のレッスンだけが仕事なので」というスタンスでいたとしたら…。
もしあなたがそのスタジオの経営者だとしたらどう思いますか?残念ながら次のお仕事を依頼したいとは考えないのではないでしょうか。やはり「一緒にレッスンを盛り上げよう」という気持ちのあるインストラクターさんに長く勤めてほしいですよね。
集客の全てをスタジオ任せにするのではなく、インストラクター自身も周囲に積極的に声がけをしてみましょう。自らが色々なレッスンに参加して、新しい繋がりを作るのもよいでしょう。
また「私のレッスンに来てくださいね!」と言うことだけが集客ではありません。スタジオにいる時に笑顔でいること、レッスンの内容を充実させること、最後までお見送りすること…。そんな基本的なことを疎かにしない姿勢こそが、リピーターを増やすコツなのではないかなと思います。
私自身は、生徒さんとコミュニケーションをとるのが好きなので、レッスン前は他愛のない話でアイスブレイクし、そして体調を伺います。皆さんの状態に合わせてシークエンスを微調整し、その場に集まってくださった方々に一番マッチする形でレッスンを行うようにしています。
レッスン後も出来る限り個々にお声がけをして、感想を伺います。頂いた感想を元に「じゃあ次回はこんなレッスンをしますね!」と次のレッスンをイメージしてもらえるような締めくくりを心がけています。レッスンを大切に考えるならば、レッスンの前後のことも“自分事”と捉えてみてください。やるべきことが見えてきますよ。
フリーランスで活動するには何を意識したらよいか、イメージが湧いてきたでしょうか。もしインストラクターとして「これでいいのだろうか?」と迷った時は、自分の軸が何か思い出してみてください。フリーランスという働き方が、皆さんにとって“なりたい自分になる”ためのツールとなりますよう、願っています!
情報提供元: Tonoel