ドーシャとは、アーユルヴェーダの概念のひとつで、3つの生命エネルギー「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」を総称したもの。このドーシャバランスは一人ひとり異なると言われており、心身の不調を感じた時は、ドーシャのバランスが乱れていると考えられます。この記事では、ピッタドーシャの方に合ったスキンケア術をアーユルヴェーダの観点からご紹介します。


ピッタ体質のお肌はこんなタイプ

ピッタドーシャは火のエネルギーを持ちます。このため、体が熱いと感じる『熱性』を持ち、汗や皮脂の分泌が多くなりがちです。これは一般的にみると、肌表面のphバランスが乱れ肌の炎症が起こりやすい状態。例えば、夏にたくさん汗をかいた後、かゆくなり赤くなった経験はありませんか?
実は、この赤み(炎症)がとても厄介なのです。肌のメカニズムとして炎症が起きている時は肌が無防備な状態になり、刺激に弱くなります。この状態で紫外線を浴びると、肌の深部に大きなダメージを受けることに。このダメージから肌を守るろうとメラニン色素が作られます。
通常であれば肌の生まれ変わりにより、メラニン色素も排出されますが、メラニンも過剰に作られると排出が難しくなり、シミそばかすとして残ってしまうのです。このような性質から、ピッタ体質はシミそばかすに悩まされることがあります。
また、内面的にピッタは『知的で判断力がある』と言われています。この性質は、『良い』『悪い』の判断や、『いる』『いらない』などの選択が得意だということ。そのため適切に働いている時は『仕事ができる』などの良い面があります。
しかし、ピッタのバランスが崩れ過剰になると、全てにおいて判断したくなり『ミスがとても気になる』状態や、『負けず嫌い』や『完璧主義』になってしまい、ストレスの原因になる場合もあります。
ストレスは、シミそばかすなどの肌トラブルだけではなく、病気の原因にもなるといわれる活性酸素を増やしたり、ホルモンバランスにも影響したりするといわれています。
アーユルヴェーダでは、このような状態を防ぐため、ピッタ体質の方に『無判断』の時間を作ることをおすすめしています。例えば、ゆったりとしたアロマヨガのレッスンを受けたり、瞑想クラスに行ってみたり、古都のお寺で写経を行うなどは、自然に無判断になれると思います。
また、『無判断』の思考を身に付けるために哲学を学んでみるということもおすすめです。

ピッタ体質の方はUV対策がマスト!

ピッタ体質の方は1年を通してUV対策を行うことをおすすめします。ポイントは丁寧につけることです。忘れがちなフェイスライン、耳やうなじなどにも忘れずにつけましょう。塗り直しは、スプレータイプのUVケア製品など便利な製品もたくさんあるので、使いやすいものを探してみるのもいいですね。
面倒な場合は、UV素材のスカーフ、カーディガンも簡単に紫外線対策ができるのでおすすめです。帽子、遮熱遮光日傘、サングラスなども上手に利用して過剰な暑さと紫外線から身を守りましょう。
そして、忘れてはならないのは、汗などの分泌が過剰になったときに起こる炎症です。ピッタタイプには、自分の汗が刺激になり肌トラブルを起こす方がいます。汗や皮脂のベタつきがあった時は丁寧に、濡れたハンカチやタオル、専用シートで優しく抑えるように拭きましょう。

ピッタ体質におすすめのスキンケア

ピッタ体質におすすめしたいのは、ココナッツオイルを使ったオイルマッサージ。ココナッツオイルは冷たい性質を持つオイルのため、ピッタの熱さを落ち着かせ、心地よさを与えてくれます。さらに。ココナッツの甘い香りが気持ちをゆるめてくれます。
また、ココナッツオイルは使い心地がさらっとしているので、頭を使いすぎた後のヘッドマッサージにもおすすめです。オイルマッサージ後は温めて浸透させることを忘れずに。

ピッタ体質におすすめのスキンケアに効く食べ物

ピッタ体質の方に意識して取っていただきたいのはウコン(ターメリック)。抗酸化力が高いといわれるクルクミン成分が、シミやお肌の老化にも効果あるといわれています。このため、アーユルヴェーダの化粧品にウコンが配合されることも。
無理なく取り入れるためには、サプリメントやドリンク剤がおすすめです。また、ターメリックミルクや、お米とウコンを一緒に炊くターメリックライスなどにしても美味しくいただくことができます。

情報提供元: Tonoel
記事名:「 アーユルヴェーダの体質別オススメスキンケア法【ヴァータ編】