あなたは毎日どのような言葉を選び、話していますか?言葉には「言霊」と言われるほど大きな力が秘められているとされ、口に出した言葉が心や体に影響することがあります。仕事による忙しさで疲れやストレスが溜まってくるとつい愚痴や文句が多くなりがちですが、その言葉が更にネガティブな思考や行動を招いてしまっていることも。今回は、意識的に使うことで気持ちを和らげ、自分にも周囲にも優しくなれる「心が軽くなる言葉」をヨガ哲学の視点からご紹介します。
頑張りすぎてストレスが溜まっていませんか?
ストレスを受けやすい人の傾向の特徴として、以下の例が挙げられます。
1) 真面目で完璧主義
2) 周りの視線が気になる
3) 自分の気持ちを口に出さない
4) 断るのが苦手
5) イライラしやすい
6) 競争心が強く負けず嫌い
常に努力を怠らず、周囲への気配りも絶やさない。そんな一生懸命に全力で駆け抜けている人ほど頑張り過ぎて体を壊してしまったり、ストレスに気付くことができず追い込まれてしまったりすることありますよね。一旦立ち止まって、時には自分自身に優しい言葉をかけてあげることが大切です。
ヨガ哲学から見る「心が軽くなる言葉」
言葉の持つ力は大きいと冒頭で述べましたが、たった一言で心がふっと軽くなることがあります。頑張りすぎかなと感じた時に覚えておいていただきたい言葉を、ヨガ哲学の教えと一緒にご紹介します。
①物事に執着しなくなる言葉(アパリグラハ)
責任を持って物事をきちんと成し遂げたいという思いが強いほど、自分に妥協を許さず固執してしまうことがありますよね。ヨガ哲学では、ヤマ(禁戒)と言われる気をつけるべきことがあります。その中にある「アパリグラハ」という考えは、あらゆることに執着しないという意味です。
途中で行き詰まったり、物事が上手く進まなかったりといったことは誰にでも起きること。時にはその状況に一喜一憂せず、肩の力を抜いて少し距離を置いてみましょう。そうすると、別の道が見えたり、必要以上に自分を責めたりということがなくなります。
★アパリグラハ的心が軽くなるワード「まぁいっか」「そんな日もあるよ」
②今あるものを受け入れ感謝する言葉(サントーシャ)
もっと認められたい、もっと満足したいと私たちは日頃からつい欲求を外に追い求めてしまいがちです。現状に目を向け、今あるもので満ち足りていることを知ることの大切さをヨガ哲学では、日常の中で実践すべきとされている行い(ニヤマ・勧戒)の一つとして「サントーシャ」と呼びます。
すでに満たされていることを再認識し、足りないものを追い求めるよりも今あることに心を向け感謝するということへ繋がっていきます。
★サントーシャ的心が軽くなるワード「よく頑張った」「今の自分を褒めてあげよう」
③祈り・信じる言葉(イーシュワラプラニダーナ)
ヨガ哲学のニヤマの一つには「イーシュワラプラニダーナ」という考え方があります。自分の中にいる神・神聖なもの(=自分自身)を信じ、祈りを捧げるというものです。
例えば、どうしようもなく不安だったり、未来への恐れを抱いてしまったりしそうな時なども、自分を信じ起こること全てを受け入れる心構えでいることで道は開けると説いています。
★イーシュワラプラニダーナ的心が軽くなるワード「なんとかなる」「きっと大丈夫」
ご紹介したワードはどれも特別なものではなく、心が弱くなっている誰かへ声を掛ける時にも用いたことがあるかもしれません。誰かを労わるように、時には自分自身にも優しい言葉をかけてあげることで日々の頑張りを後押ししたいものですね。
情報提供元: Tonoel